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「跛行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

跛行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ラジオ黄金時代」の底潮」より 著者:宮本百合子
らく恩給や利潤による生活者であろう無業が二%六減を示していること等は、或る意味で跛行景気を反映し、更に雄弁に昨今の物価騰貴が、無職生活者を脅している有様があらわ....
技術の哲学」より 著者:戸坂潤
、この矛盾に充ちた生産関係に特有な一つの必然的な社会的要求に沿って、一応の・且つ跛行的な・発達を遂げつつある点を見逃すべきではない。生産関係によって抑圧し切れな....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
義的矛盾の一つの結果である処のブルジョア制下の生産技術の矛盾に当面しながら、他方跛行的にも、昨今の軍需産業の人工的扇揚の下にその知能上の有能性を益々自覚しつつあ....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
の『御用紙』になってしまうということになった、かようなものは新聞紙としても同じく跛行的な経営方針を辿るもので、決して健全なものではない、私は新聞紙の資本主義的経....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
限り制限しようというのが」(田辺元)今日の政策の基調だとすればあきれる。こうした跛行性が今日の現実であれば、また科学ジャーナリズムも跛行的でしかありえないのだ。....
最近日本の科学論」より 著者:戸坂潤
者との持つ社会的世間的条件の変化である。第一に、最近の日本のように軍需技術が特に跛行的に発達することを必要としている条件の下では、一般の産業技術と之の基礎として....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
なかったのです。つまり、艇長には、固有の発作があったので、たしか僕は、それが間歇跛行症だと思うのですが……」 その刹那、ウルリーケの顔が、ビリリと痙攣して、細....
調査機関」より 著者:中井正一
業の高能率とは雲泥の相違のある低能率の農業に、人口の半分もが従事しているという、跛行的な進化の状態であった。社会全体がバランスして能率化している、という先進国の....
嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
解決方法いまだ備わらざるに先立って擬制を捨てよというのは、あたかも松葉杖をついた跛行者に向かって杖を棄てよというにひとしい」といい、また「もしも世の中に擬制とい....
魔都」より 著者:久生十蘭
上少し猫背で、靴型は一二・〇〇、プリンストン型、米国エディス会社製。左足に軽度の跛行癖があります。職業は警察官か海軍軍人、警察官ならば警部以上の身分。海軍士官な....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、一人、み車立ての方へみちびかれて行ったが、気がつく者があれば、正成自身もすこし跛行をひき、その頬肉のソゲも、他の諸大将の比でない窶れ方と思われたにちがいない。....
私本太平記」より 著者:吉川英治
こんな中であったが冗談に「達者で暮らせよ」と、尻を打ッてやった者もある。だが馬も跛行をひいて駈け下りて行ったとおもうと、すぐ草むらに仆れ、そのまま起ち上がらない....
黒田如水」より 著者:吉川英治
杖なしでやっと歩ける程度である。負傷した片脚は、傷口の肉こそついたが、ひどい跛行をひかなければ歩けないものとなっていた。 「これは生涯|癒りそうもない」 ....
親鸞聖人について」より 著者:吉川英治
ります。どうもこの日本はですね、いい国なんですが、日本の文化のたどり方をみると、跛行文化になりやすい。このびっこ文化――ひとたび、なにか精神的な文化の時代という....
文化の日」より 著者:吉川英治
ひどく偏った隔差が心に納得いかないで仕方がない。どうして日本はややもすれば畸形な跛行文化に走るのだろう。 都心、たとえば東京に例をとると、東京から自動車で三十....