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「跡目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

跡目の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
忠義」より 著者:芥川竜之介
|佐渡守《さどのかみ》には、部屋住《へやずみ》の子息が三人ある。その子息の一人を跡目《あとめ》にして、養子願さえすれば、公辺《こうへん》の首尾は、どうにでもなろ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
子のなかから流儀流派の名を恥ずかしめぬ門人が生まれましたら、子を捨ててもその者に跡目譲るべきはずのものを、そこがつい親心でござります。せがれに譲りたい、譲るには....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
たのはおふくろと宗左衛門のふたり。たったひとりのご子息に死なれちゃ、お家は断絶、跡目がたたねえからね。わるい知恵の働く兄妹《きょうだい》とみえて、さっそくくふう....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
になると黒沼の家に疵が付かないとも限らない。死んだ者は余儀ないとしても、その家の跡目が立たないようでは困る。長八は差しあたりその善後策を考えなければならなかった....
仇討三態」より 著者:菊池寛
孝節が、藩主の上聞に達して、召し還された上、藩の家老の次子を婿養子として、幸田の跡目を立てられて、旧知の倍の百石を下しおかれたのは、同じ宝暦五年の九月のことである。....
乱世」より 著者:菊池寛
五歳の青年であった。父が、慶応元年の三月に死んだので、当時二十二になった格之介が跡目を相続した。翌慶応二年の春に、彼は妻のおもとを娶った。 新婚の夢|円かであ....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
の代り出来のよい雄をどこからでも選んで婿に取れますよ。自分のだったらボンクラでも跡目を動かすわけにはゆかない」 結局、復一は鼎造の申出通り、金魚の飼養法を学ぶ....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
であった。○○教の組織は僕もよく知らない。素人の彼が突然に郷里へ帰ってすぐに父の跡目を受嗣ぐことが出来るものかどうか、その辺の事情はくわしく判らなかったが、とも....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
清洲会議之事 天正十年六月十八日、尾州|清洲の植原次郎右衛門が大広間に於て、織田家の宿将相集り、主家の跡目に就いて、大評定を開いた。これが有名な清洲会議である。 この年の六月二日、....
風流仏」より 著者:幸田露伴
るる尊き御身分の御方、是も御用にて欧州に御滞在中、数ならぬ我を見たて御子なき家の跡目に坐れとのあり難き仰せ、再三|辞みたれど許されねば辞兼て承知し、共々|嬉しく....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
、ということが、常連にはすぐ分るのである。 碁席を当日休業にして、この広間で、跡目披露をやったこともあるし、モメゴトの手打式などもあった。袋小路のドン底の羽目....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
んだ者がない。あとの顔ぶれはずッと若くなって平作の次男坊の石松。長男勘当でこれが跡目だな。長女伸子とその亭主の三百代言角造。次女の京子とその亭主の三百代言能文。....
花咲ける石」より 著者:坂口安吾
は剣聖の境に達したのである。法神はこれを見てことごとく賞讃し、秘訣の全てを伝えて跡目に立て、加賀之助の名を与えた。後に星野家へ養子となったから、星野加賀之助とよ....
鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
にお居で。この姉さんが世話てあげます。子供のない妾、お前さんを養子にして、納谷の跡目を継いで貰いましょうよ」 「お姉様、ありがとうございます。万事よろしくお願い....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
と題して述べておいた。しからばその安倍頼時の女を母とし、清原武貞を継父としてその跡目を相続した藤原清衡が、それ自身俘囚であると認められたに不思議はなかるべきであ....