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跡目相続
「跡目相続〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
跡目相続の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
をするというは神も仏もないかと村の者が泣いて騒ぐ、私《わし》もハア此の年になって
跡目相続をする大事な忰にはア死別《しにわか》れ、それも畳の上で長煩《ながわずら》....
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
もと》へ入れて来るじゃ、そこでお父様《とうさま》も呆れてしまい、此奴《こやつ》が
跡目相続をすべき奴じゃけれども仕方がないと云うて、十九の時に勘当をされた、丁度三....
「阿部一族」より 著者:森鴎外
衛門の遺骸《いがい》を霊屋《おたまや》のかたわらに葬ることを許したのであるから、
跡目相続の上にも強《し》いて境界を立てずにおいて、殉死者一同と同じ扱いをしてよか....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ことに見え透いた機関《からくり》ではあるが、組頭もその情を察して大抵はその養子に
跡目相続を許可することになっている。今度の事件もその方法によって黒沼家の無事を図....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
に、ふだんから宗教についても相当の研究を積んでいたらしいから、まず故障なしに父の
跡目相続が出来たのであろう。しかし彼はその仕事をあまり好んでいないらしく、仲のい....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
段上にも奇特に思召し、青差拾貫文御褒美下し置かるゝ有難く心得ませい、且半右衞門の
跡目相続の上、手代萬助は其の方において永の暇申付けて宜かろう」 萬「へい、恐れ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
半身の回復もおそかったところから杖を手放せなかった。 そういう吉左衛門も、代を
跡目相続の半蔵に譲り、庄屋本陣|問屋の三役を退いてから、半年の余になる。前の年、....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
半六が忌日のほかには墓参りの道も踏まない人である。めずらしくもこの吉左衛門が代を
跡目相続の半蔵に譲る前の庄屋に帰って、青山家の定紋のついた麻※に着かえた。 「お....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
いことはあるまい、半蔵の水無神社宮司として赴任するのを機会にこの際よろしく家督を
跡目相続の宗太に譲り、それから自分の思うところをなせ――そう言うおまんは髪こそ白....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
は、数えどし十九と云えばりっぱな家中の若ざむらいであった。殊に彼のような場合は、
跡目相続の披露もしたことであろうから、おしも圧《お》されもせぬ一家のあるじになっ....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
で女郎を呼ばったで、違った中だもんだから、虐められるのが可愛そうでならなえから、
跡目相続の惣領の正太郎だアけれど、私い方へ引取り、音信不通になって、そうしてまア....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
き後々は我が財産は松山の御子達へ引渡し候処|実証なり松山の家名は二人の子供を以て
跡目相続を頼み入り候妻お久は年若故再縁致し候様我は兄貴の仇なり心を残さぬ様に斯書....
「四谷怪談」より 著者:田中貢太郎
手先が器用で大工が出来るので、それを云い立てにして御先手組頭|三宅弥次兵衛を経て
跡目相続を望み出、その年の八月十四日に婚礼することになり、同心の株代としてお岩の....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
とりあげない。 次男の石松は勘当された長男同様ちかごろ酒と女に身をもちくずし、
跡目相続をカタにして諸方に借金があるらしい様子。兄と云い弟と云い、鬼のタネからは....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
っては世間へ対して誠に宜しくないからと云って聞入れませんのを、そうでない、貴方の
跡目相続をする多助さんの叔母なり、殊に彼の子を可愛がって宜く世話をしなさるから女....