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路
「路〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
路の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
たある日のことです。髪長彦は三匹の犬をつれて、葛城山《かつらぎやま》の麓にある、
路が三叉《みつまた》になった往来へ、笛を吹きながら来かかりますと、右と左と両方の....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
る。レオ・トルストイを理解している。池大雅《いけのたいが》を理解している。武者小
路実篤《むしゃのこうじさねあつ》を理解している。カアル・マルクスを理解している。....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
に抱《だ》き明姜《みょうが》であった。兵衛はまず供の仲間《ちゅうげん》が、雨の夜
路を照らしている提灯《ちょうちん》の紋に欺《あざむ》かれ、それから合羽《かっぱ》....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ばんり》の長城《ちょうじょう》を見るのに名高い八達嶺下《はったつれいか》の鉄道線
路を走って行ったことを報じている。が、この記事は必ずしも確実な報道ではなかったら....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
ょう》をひと包みとせり。もっとも些少《さしょう》の東西《もの》なれども、こたびの
路用を資《たす》くるのみ。わが私《わたくし》の餞別《はなむけ》ならず、里見殿《さ....
「運」より 著者:芥川竜之介
で――すると、その声が、いつの間にやら人間の語《ことば》になって、『ここから帰る
路で、そなたに云いよる男がある。その男の云う事を聞くがよい。』と、こう聞えると申....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
れを露柴はずっと前から、家業はほとんど人任せにしたなり、自分は山谷《さんや》の露
路《ろじ》の奥に、句と書と篆刻《てんこく》とを楽しんでいた。だから露柴には我々に....
「狂女」より 著者:秋田滋
いた軍隊は引上げて行った。隣の女の家は窓も戸もたて切ったままになっていた。そして
路次には雑草があおあおと生い茂っていた。 年老いた下婢は冬のうちに死んでしまっ....
「墓」より 著者:秋田滋
ンは、銃を手にして、四囲に気をくばりながら戸外へ出た。 すると犬は、ボネエ将軍
路のほうを指して、一目散に駈けて行ったかと思うと、トモアゾン夫人の墓石のそばのと....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
、明けても暮れてもただぐるぐると――。 今夜は霧が深くたち籠めている。霧は並木
路をつつんでしまって、鈍い光をはなっている瓦斯灯が燻った蝋燭のようにみえる。私の....
「初雪」より 著者:秋田滋
長いクロワゼットの散歩
路が、あおあおとした海に沿うて、ゆるやかな弧を描いている。遥か右のほうに当って、....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
気を振い起し大願成就なさしめたまえと明神の祠を遙拝して、末|覚束なき旅に上りぬ。
路用として六円余、また東京へ着して三四ヶ月の分とて三十円、母が縫いて与えられし腹....
「寡婦」より 著者:秋田滋
子はいつ見ても物思いに耽っておりました。そして、館から森へ通じている広い楡の並木
路を、たッたひとりでいつまでもいつまでも、往ったり来たりして歩いているのです。私....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
さえもひどく暗いところで鮮かにぴかりぴかり光り、ときどき並みはずれてよく光るのが
路を横ぎって流れ、彼をおどろかした。なにかのはずみで、大きな馬鹿な甲虫がまごつい....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
てて、車大工とその女房はただ泣くばかりだった。 そうこうするうちに、持っていた
路銀も費い果してしまった。そこで夫婦は農家や旅籠屋で日雇取りをして、一番賤しい仕....