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「跳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
跳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
、首を空ざまにつとあげると、前足で大きな輪をかきながら、前よりもすみやかに、空へ
跳《おど》った。あとには、ただ、濛々《もうもう》としたほこりが、夜空に白く、ひと....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
けれどもしっかり目をつぶったまま、南京藻《なんきんも》の浮かんだ水面を一生懸命に
跳《おど》り越えた。この恐怖や逡巡《しゅんじゅん》は回向院の大銀杏へ登る時にも、....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
。また女がにっこりする。と思うと見えなくなる。跡《あと》はただ前後左右に、木馬が
跳《は》ねたり、馬車が躍ったり、然《しか》らずんば喇叭《らっぱ》がぶかぶかいった....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
まっこうにふりかざしながら、苦しそうな声でおめきました。その声に驚いて私も素早く
跳《は》ねのきながら、まだ燃えている芥火の光にきっと向うを透かして見ますと、まあ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
。のみならずいきなり立ち上がると、べろりと舌を出したなり、ちょうど蛙《かえる》の
跳《は》ねるように飛びかかる気色《けしき》さえ示しました。僕はいよいよ無気味にな....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
った。が、あっと思ううちに今度は天秤捧《てんびんぼう》を横たえたのが見事に又水を
跳《おど》り越えた。続いて二人、五人、八人、――見る見る僕の目の下はのべつに桟橋....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
た、血相の変っている日本騎兵の顔が、大きな口を開《あ》きながら、突然彼の馬の前に
跳《おど》り出した。赤い筋のある軍帽が、半ば裂けた間からは、いが栗坊主の頭が覗い....
「女」より 著者:芥川竜之介
蜂の後へ、おもむろに雌蜘蛛の姿を吐《は》いた。と思うと蜘蛛は猛然と、蜂の首もとへ
跳《おど》りかかった。蜂は必死に翅《はね》を鳴らしながら、無二無三に敵を刺《さ》....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
》の鼠が、続々、鬼門道から這い出して来るようになると、そうして、それが、飛んだり
跳ねたりしながら、李の唱《うた》う曲やその間へはいる白《はく》につれて、いろいろ....
「白」より 著者:芥川竜之介
ようにまっ黒なのです。まっ黒! まっ黒! 白は気でも違ったように、飛び上ったり、
跳《は》ね廻ったりしながら、一生懸命に吠《ほ》え立てました。
「あら、どうしまし....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
うの松の下から、わずかに薄白《うすじら》んだ川の中へ、水煙《みずけむり》を立てて
跳《おど》りこんだ。そうして角《つの》を並べたまま、必死にこちらへ泳ぎ出した。
....
「少年」より 著者:芥川竜之介
。」
自働車はこう云う問答の間に銀座の通りを走っている。走っていると云うよりは
跳《は》ねていると云うのかも知れない。ちょうど昔ガリラヤの湖《みずうみ》にあらし....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
はほかでもない。三月の末のある午頃《ひるごろ》、彼は突然彼の脚の躍《おど》ったり
跳《は》ねたりするのを発見したのである。なぜ彼の馬の脚はこの時急に騒《さわ》ぎ出....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
んとする頃一鞭あてて走り出せしが、そのガタガタさその危なさ腰を馬車台に打ちて宙に
跳ね上りあたかも人間を鞠にして弄ぶが如し。目は眩み腹は揉める。死なざりし事を幸い....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
の谷間では国じゅうのどこよりも頻繁だし、悪夢の魔女は九人の供をひきつれて、ここで
跳びはねるのが好きらしい。 しかし、この妖術をかけられた地方につきまとう主領の....