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「跳ぶ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

跳ぶの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
野猪我は蛙にして遣《や》られたと往生を唱うた、残念でならぬから今度はどちらが能く跳ぶか競べ見んと言うと蛙|容易《たやす》く承諾し打ち伴れて川辺に到り一、二、三と....
十二支考」より 著者:南方熊楠
みぞ》を跳び越ゆるを追う王子の馬跳び越え能わぬ事あり。バートン注に、アラビア馬は跳ぶ事を習わずと。どちらが本当か知らぬが、先はピエロッチが見たパレスタインのアラ....
夜の靴」より 著者:横光利一
いうのを見たことがないね。」 妻は私の云うことなど聞えない。八方へぴょんぴょん跳ぶ蚤を追っかけて夢中である。これは夜中の光景だが、これから毎夜つづくこの苦痛を....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
る田舎の人たちが、この有名な頭飾りを遠くに見つけ、それが騎馬の一隊に取りまかれて跳ぶように動いているのを見ると、彼らはいつも嵐の来襲にそなえたものである。ときに....
母の話」より 著者:岸田国士
に立ちどまります。地面に一|匹の生きものが跳んでいるのを見つけたのです。なるほど跳ぶはずです、その生きものというのは蛙で、道ばたの草原まで行こうと思っているので....
草と虫とそして」より 著者:種田山頭火
賑やかさである。これにひきかえて赤蛙はあくまで孤独だ。草から草へおどろくほど高く跳ぶ。 一匹とんで赤蛙 蟻が行儀正しく最後の御奉公にいそしんでいる姿は、と....
」より 著者:カフカフランツ
を追い出さなければならないわ」 彼女は片隅にあった鞭を取り出し、たとえば小羊が跳ぶようなふうに、いくらかあぶなげだが高く一跳びして、踊っている連中のところへ飛....
」より 著者:マクラウドフィオナ
第二の音に、樹々の葉がさやぎを止めた、樹々の枝に静けさが来た。第三の音に、野兎は跳ぶのを止めた、狐はねむたい目をまたたいた、狼は寝てしまった。第四、第五、第六の....
」より 著者:マクラウドフィオナ
の方にきらきらかたまっているのはアルダイの足の砂と呼ばれる星の群ではないか、あの跳ぶような光に青くも浅黄にも光っているのは神々に歌をうたっているブリヂッドの琴の....
三国志」より 著者:吉川英治
な雑兵輩の自由になって、高手小手に縛められようとしている様子である。 「くそッ」跳ぶ如く馳け寄って、一人を後ろから斬り伏せ、一人を薙ぎつけた。驚いて、逃げるは追....
三国志」より 著者:吉川英治
あわてふためきながら逃げだした。 「や、おのれ、待て」と、張飛は追う。 関羽も跳ぶ。 赤兎馬の尾も触れんばかり後ろに迫ったが、彼の馬と、呂布の馬とは、その脚....
三国志」より 著者:吉川英治
って逃げてしまった。 高い石塀を躍りこえると、どこか的でもあるように深夜の闇を跳ぶがごとく馳けていた。 「見ていやがれ、老いぼれめ」 美童に似あわない不敵な....
雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
いた。 その下を、彼は、若者の如く潜ッて駆けて行った。藪を出て、一すじの小川を跳ぶと、伊吹の裾につづく関ヶ原の曠野は視野のかぎり、真っ白だ。ただ点々と、黒く見....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
いる、岩は落ちなかった、しかし彼の早業では落ちても心配はなさそうだ。続いて金作が跳ぶ、源次郎が跳ぶ、猫も杓子も跳んだ。長次郎が大手を拡げて一々油断なく引張り上げ....
大岡越前」より 著者:吉川英治
避けるお燕ちゃんだが、女に返ると、やっぱり女だから妙なものだ。お燕ちゃん、下手に跳ぶと、お小姓袴の下から、水神様が拝めるぞ」 「いやだあ」 お燕は、侠な声を出....