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「踏付け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

踏付けの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
た。水戸の肩は裂《さ》けそうに痛んだ。四五歩前進したとき、彼の足の下に軟体動物を踏付けたらしく、あっと思う間もなく足を滑べらせ、とたんに身体の重心を取られて、博....
山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
しただけであった。そんな物を探しているうち偶然に、机の前に投出してある女の足袋を踏付けると、踵の処が馬鹿に固いのに気が付いた。 覗いてみると、背が高く見えるよ....
白妖」より 著者:大阪圭吉
して、お嬢さんの富子さんは、今年十七です」 大月氏は黙って頷くと、そのまま草を踏付けるようにしながら、小さな燈をたよりに山肌を下りて行った。が、やがてふと立止....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
の事《こっ》たエ。それはお前さんあんまりというもんだ、余《あんま》り人《しと》を踏付けにすると言う者《もん》だ。全躰マア人《しと》を何だと思ッてお出《い》でだ、....
骸骨の黒穂」より 著者:夢野久作
盛上って、綺麗な水を張った茶碗などが置いてありますのに、銀次の土盛の上は、人間の踏付けた足跡ばかりで、糞や小便が垂れかけてあります。夜中に乞食どもがした事らしう....
連環記」より 著者:幸田露伴
でもなく、聞流しに聞いていた定基も、ここに至って爆発した。一ツは此頃始終足の裏に踏付けた飯粒のような古女房を、何様しようか何様しようかと思って内々は問題にしてい....
異国食餌抄」より 著者:岡本かの子
食物になっていないことだ。日本では海水浴場の岩角にこの烏貝が群っていて、うっかり踏付けて足の裏を切らないよう用心しなければならない。あんなに沢山ある貝が食べられ....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
子に美味いものも喰わせず、楽しみもさせずに、恥は掻き放し、義理も欠き捨て、人情も踏付け通しで、そのたんびに首を縮めて盗賊と、詐欺と、非人の気持を繰返し繰返し、ア....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
くあたかも虎のような勢いを現わして良人を辟易させるです。またきわめて我儘で良人を踏付けて他に男をこしらえるのを何とも思わんです。実に色慾に耽ることは甚しい。 ....