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「身ぶるい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

身ぶるいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
犬と笛」より 著者:芥川竜之介
白犬は、折から吹いて来た風に向って、しきりに鼻をひこつかせていましたが、たちまち身ぶるいを一つするが早いか、 「わん、わん、御姉様《おあねえさま》の御姫様は、生....
」より 著者:芥川竜之介
ですからあなたの戦利品もね。」 その時は彼も嬉しかった。しかし今は…… 陳は身ぶるいを一つすると、机にかけていた両足を下した。それは卓上電話のベルが、突然彼....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
呼《よば》わります。その恐ろしさ、物凄さと申しましたら、今になって考えましても、身ぶるいが出ずには居《お》られません。そこで私もとうとう我慢が出来なくなって、合....
」より 著者:芥川竜之介
がら、何とも判然しない微笑を含んだ眼で、じっとお君さんの顔を眺めた。それから急に身ぶるいを一つして、 「歩こう、少し。」 とつけ加えた。いや、つけ加えたばかりで....
毛利先生」より 著者:芥川竜之介
家が、あすこの赤い柱の下に、電車を待っている人々の寒むそうな姿を一瞥すると、急に身ぶるいを一つして、 「毛利《もうり》先生の事を思い出す。」と、独り語《ごと》の....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
互の眼の中に恐しい覚悟の色を読み合うと、我知らずしっかり手をとり交して、わなわな身ぶるいしたと云う事です。 それから三十分ばかり経った後、新蔵はまだ眼の色を変....
るしへる」より 著者:芥川竜之介
そ見えね、わが耳のほとりに蹲《うずくま》りて、淫《みだ》らなる恋を囁くにや」と、身ぶるいして申されたり。われ、その一部始終を心の中《うち》に繰返しつつ、異国より....
或る女」より 著者:有島武郎
と葉子は襟元《えりもと》に凍った針でも刺されるように、ぞくぞくとわけのわからない身ぶるいをした。いったい自分はどうなって行くのだろう。葉子はこれまでの見窮められ....
或る女」より 著者:有島武郎
った。関東に時々襲って来る時ならぬ冷え日《び》でその日もあったらしい。葉子は軽く身ぶるいしながら、いちずに倉地のあとを追った。やや十四五|間《けん》も先にいた倉....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
れない漁夫たちも吹きざらしの寒さにはひるまずにはいられない。配縄を投げ終わると、身ぶるいしながら五人の男は、舵座におこされた焜炉の火のまわりに慕い寄って、大きな....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
けた私の期待は、背負投げを喰わされた気味であったが、きびきびとした成功が齎らす、身ぶるいのする様な爽かな感じが、私の心を引っ掴んだ。私は此の勢に乘じてイフヒムを....
星座」より 著者:有島武郎
重珍重だ。おぬいさんがあのXの全量を誰かに滴らす段になってみろ……。渡瀬は思わず身ぶるいを感じた。 まず作戦はあと廻わしにして、 「さてと、今日はどこから……....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
た処なんぞ、何の事はない婆の毛虫だ。毛虫の婆さんです。」 「厭ですことねえ。」と身ぶるいする。 「何もそんなに、気味を悪がるには当らないじゃありませんか。その婆....
女客」より 著者:泉鏡花
自由にしてあげたい、としょっちゅうそう思っていらしったってね。お互に今聞いても、身ぶるいが出るじゃありませんか。」 と顔を上げて目を合わせる、両人の手は左右か....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
謙斎の話の舌とともに、蛞蝓のあとを踏んだからで、スリッパを脱ぎ放しに釘でつけて、身ぶるいをして衝と抜いた。湯殿から蒸しかかる暖い霧も、そこで、さっと肩に消えて、....