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身を削る
「身を削る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
身を削るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「光と風と夢」より 著者:中島敦
一つの安易な将来の途《みち》が思浮かべられた。ディレッタントとして生きること。骨
身を削る制作から退いて、何か楽な生業に就き、(彼の父は相当に富裕だったのだから)....
「日は輝けり」より 著者:宮本百合子
まった金があれば、今の皆の心がどんなに引き立てられるかしれないし、また姉にしろ、
身を削るような涙をこぼさずとも済む。金があったらなあと、はっきりつぶやきそうにま....
「花物語」より 著者:寺田寅彦
くなった。むしろ非常にさびしい感じばかりして、そのころから自分は次第にわれとわが
身を削るような、憂鬱な空想にふけるようになってしまった。自分が不治の病を得たのも....
「子供のために書く母たち」より 著者:宮本百合子
女が置かれている社会的な地位が低いことは、家庭の中にも現れて、良人、子供のために
身を削る労苦多い妻、母としての毎日の生活が女に与えられている。「子は三界の首っ枷....
「平坦ならぬ道」より 著者:宮本百合子
の成りゆきとして加わっているわけであろう。そこによりたやすい血路を求めて、真の骨
身を削る煩悶とそこからの脱皮とを経ないですました文学的な諸因子が、国民文学の提唱....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
いくせに、無理にも意地を通そうとして居るのでございますから、つまりは自分で自分の
身を削るようなもの、新しい住居に移ってから一|年とも経たない中に、私はせめてもの....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
を訪れて、その、出島にある春婦宿で働くことになった。前検事左枝はそうして、早苗が
身を削る、いくばくかの金で養われることになったのである。 彼女からは、絶えず鞭....
「瀞」より 著者:佐藤垢石
も、学問でも商業でも、武道でも政治でも、研鑽と工夫に長い年月苦心を重ね、渡世に骨
身を削るのである。世間というものは学校にいるとき夢みたように簡単にはできていない....