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躱す
「躱す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
躱すの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
から帯をかけて両手で撫でるし、坊やは肩から負われかかって、背ける顔へ頬を押着け、
躱す顔の耳許へかじりつくばかりの甘え方。見るまにぱらぱらに鬢が乱れて、面影も痩せ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
長槍でした。しかし、対手は傷の早乙女主水之介です。自若としながら莞爾として穂先を
躱すと、静かに浴びせかけました。 「竜造寺長門と言われた御身も、近頃|耄碌召さっ....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
崖へ上って街道へ出たのであった。 ――その時は、お桂の方が、衝と地蔵の前へ身を
躱すと、街道を横に、夜泣松の小按摩の寄る処を、 「や、御趣向だなあ。」と欣七郎が....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
、虎のように婆さんへ飛びかかりました。 が、婆さんもさるものです。ひらりと身を
躱すが早いか、そこにあった箒をとって、又|掴みかかろうとする遠藤の顔へ、床の上の....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
城は、足も動かさずに、巧みに、上半身を躱していたが、七瀬は、足許を乱して、百城の
躱す巧みさと、自分の刀の短さとに、苛立ちながら、身体を浮かして、次の刀を、手いっ....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
時、人か獣か何か知らぬが、嶮しい岩を跳越えてひらりと飛んで来た者がある。 身を
躱す間もあらばこそ、彼の怪物は早くも市郎の前に飛込んで来て、左の外股の辺を礑と打....