軌を一にする[語句情報] » 軌を一にする

「軌を一にする〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軌を一にするの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
中に暖めたとあっては、蕎麦屋の、もり二杯の小婢の、ぼろ前垂の下に手首を突込むのと軌を一にする、と云って斥けた。良策の用いられざるや、古今敗亡のそれこそ、軌を一に....
科学上の骨董趣味と温故知新」より 著者:寺田寅彦
から編み上げた製作物とも云われる。そう考えれば科学者の欲求は芸術家の創作的欲望と軌を一にする訳である。しかしこういう根本問題は別としてもまだ種々な科学的骨董趣味....
昭和四年の文壇の概観」より 著者:平林初之輔
であろう。そこには主張も理論もすべて否定されている。横光利一の騒音の賛美もそれと軌を一にする。――ここにマルキシズム文学の明快を貴ぶ文学論と、芸術派の不明快を貴....
不吉の音と学士会院の鐘」より 著者:岩村透
の屋上に聳えている時計台の時計が二時を報ずる所謂丑満刻で、こういうことは東西その軌を一にするのかも知れぬが、私も六十六番の二階で、よくその時計の鳴音を聴いたのが....
くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
を葺くが故に苫と云い、或いはその材料が蒲であるところから蒲と呼ばれたと考えたのと軌を一にするものである。莎草も蒲もその用途は似たもので、現に山陰道筋の旧皮屋の青....
料理芝居」より 著者:北大路魯山人
生活における行為と、芝居において演ずる所作とが同じであってはならないのとまったく軌を一にする。 試みに、夫婦|喧嘩の芝居を舞台にかける場合を考えてみるとよい。....
再び「科学の歴史的社会的制約」に就いて」より 著者:戸坂潤
二重性の概念に還れば好いのである。――「自然科学も社会科学も共に科学である限り、軌を一にする」、何れも斉しく生活へ近く又夫から縁遠い。だが私が持った問題は、自然....