» 軍器

「軍器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軍器の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、ニューマティック・ハンマーが灼鉄を叩き続け、旋盤が叫喚に似た音をたてて同じ形の軍器部分品を削りあげて行った。 東京の街角には、たった一日の間に、千|本針の腹....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
それ等陳列品を巡視しているうちに、恐らく法水は、彼が珍蔵しているグロースの「古代軍器書」を、この際持参しなかったことが悔まれたに違いない。何故なら、彼は時折嘆息....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
出した。荷物を背負っている人足などもあった。何がはいっているのであろう? 新しい軍器の模型かもしれない。 年が代わって春となった。お狂言師の泉嘉門の、花の咲....
運命」より 著者:幸田露伴
を覚ゆ。されども擅に謝張を殺し、妄に年号を去る、何ぞ法を奉ずると云わんや。後苑に軍器を作り、密室に機謀を錬る、これ分に循うにあらず。君側の奸を掃わんとすと云うと....
党生活者」より 著者:小林多喜二
てから、軍需品工場(それは重《おも》に金属と化学である)と交通産業(それは軍隊と軍器の輸送をする)に組織の重心を置いて、仕事を進めて来た。そして倉田工業には私や....
流行暗殺節」より 著者:佐々木味津三
の才をふるい出したのである。 国民皆兵主義の提唱がその一つだった。 第二は、軍器製造所創設の案だった。 兵器廠設置の案はとにかくとして、士族の特権だった兵....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
れば、実は尊しとは参りがたきものに御座候。今日の備えに大切なるは、蒸汽船その他、軍器よろしきものにほかならず。たとい、英人と合戦なされ候とも、英国はさまでの事に....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
て、ちょっといけなくなったもんですから。」 クルベーという独逸の貴族は、新しい軍器などを取扱って盛大にやっていたものらしいが、支那の当路へ軍器を売り込もうとし....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
を率いて松山城の三の丸へ入込んだ。そうして藩主の代理たる家老その他の役人で、城郭軍器また凡ての土地人民を、土州に差出すことになった。そこで私の宅は堀の内といって....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
さわっているとも知らず、 「おじさん、近いうちに日本が二つに割れるよ、そうなると軍器だね、刀と、鉄砲が、売れるのなんのって……大儲けをするのはこれからだよ、おじ....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
なア案内人《ガイド》なんてケチなんじゃねえんだよ。オギャアと生れたのはツーロンの軍器廠《アルセナール》の門衛小屋だ。十歳《とお》の時から船渠《ドック》で船腹の海....
女大学評論」より 著者:福沢諭吉
怪なれども、当年に在ては決して怪しむに足らず。弓矢鎗剣《きゅうしそうけん》、今の軍器としては無用の長物、唯一種の玩具なれども、昔年は一本の鎗を以て三軍の成敗を決....
物理学の要用」より 著者:福沢諭吉
欧州近時の文明は皆、この物理学より出でざるはなし。彼の発明の蒸汽船車なり、鉄砲軍器なり、また電信|瓦斯《ガス》なり、働の成跡は大なりといえども、そのはじめは錙....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ヨーロッパの大戦乱について、イギリスはその軍需品の供給を充分にするために、新たに軍器省を置き、閣員中第一の敏腕家なるロイド・ジョーヂ氏を軍器大臣に任じ、また「軍....
猿の図」より 著者:三好十郎
(薄田に)この大将は、小さな記録映画の製作をしていましてね、私が口をきいてあげて軍器や文部省などの仕事も二つ三つしております。まあ主として軍器や食糧関係の―― ....