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「軍談〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軍談の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
が勇ましく見える。この素裸《すはだか》なクーリーの体格を眺めたとき、余はふと漢楚軍談《かんそぐんだん》を思い出した。昔|韓信《かんしん》に股を潜《くぐ》らした豪....
私の母」より 著者:堺利彦
かず後家」の境遇にあったのとのためだろう、浄瑠璃とか、草双紙《くさぞうし》とか、軍談とかいうような物には、大ぶん聞きかじりで通じていた。私らを教訓する時、よく浄....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
おびやかされた。むかしの合戦に火牛《かぎゅう》の計略を用いたとかいうことは軍書や軍談で知っているが、いま眼《ま》のあたりに火の粉を浴びた荒熊の哮《たけ》り狂って....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
あるので、わたくしも少し不思議に思いました。しかし根がお武家であるので、こういう軍談には人一倍の興を催しているのかとも思って、深くは気にも留めませんでした。 ....
わが中学時代の勉強法」より 著者:寺田寅彦
も書物を出しては、手当たり次第に読んでみた。その中でも「八犬伝」「三国志」「漢楚軍談」などは非常に興味を持って、たいていは読み通したのである。これがため自分なが....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
進めよう。 江戸時代の、謂わば大衆文芸は、次の十種類に分ち得ると思う。 一、軍談物(難波戦記、天草軍記) 二、政談、白浪物(鼠小僧、白木屋、大岡裁きの類)....
科学と文学」より 著者:寺田寅彦
を許されたものは、いわゆる「軍記」ものであった。すなわち、「真田三代記」、「漢楚軍談」、「三国志」といったような人間味の希薄なものを読みふけったのであった。それ....
読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
する。この楠さんはまたゲーテの「狐の裁判」の翻訳書を貸してくれた人である。「漢楚軍談」「三国志」「真田三代記」の愛読者であったところの明治二十年ごろの田舎の子供....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
|蒙《こうむ》ったろう。扨《さて》政宗出坐して氏郷を請じ入れ、時勢であるから茶談軍談|取交《とりま》ぜて、寧《むし》ろ軍事談の方を多く会話したろうが、此時氏郷が....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
いまや小使いになってる」 生徒は「わっ」とわらいだす、大抵このぐらいのところで軍談は中止になるのだが、かれはそれにもこりず生徒をつかまえては懐旧談をつづけるの....
縁結び」より 著者:泉鏡花
も帰りがけには、この仁右衛門の堂へ寄って、世間話、お祖師様の一代記、時によると、軍談講釈、太平記を拾いよみに諳記でやるくらい話がおもしろい爺様だから、日が暮れる....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
おれがこの一両年始めて外出を止められたが毎日毎日|諸々《もろもろ》の著述物の本軍談また御当家の事実いろいろと見たが昔より皆々名大将勇猛の諸士に至るまで事々に天....
女難」より 著者:国木田独歩
雑誌見たようなものを読み、その他は叔母の家に昔から在った源平盛衰記、太平記、漢楚軍談、忠義水滸伝のようなものばかり読んだのでございます。それですから小学校の教師....
南国太平記」より 著者:直木三十五
休み茶屋の前で、立止まった。 「何んだ、講釈のびらかえ」 庄吉が、振向くと 「軍談講釈、江戸初下り、扇風舎桃林って――この野郎、女をこしらえて、ずらかったと思....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
弁天境内の岡田亭で催おされた。その時居士は車に乗って来会した。其村君が余興として軍談を語った。平生のドンモリに似合わず黒人じみて上手に出来た。 あまり其村君の....