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「軟泥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軟泥の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
いれい》というところらしく、ゆるやかな起伏のある丘をなしていて、歩くたびに海底の軟泥《なんでい》は煙のようにまいあがる。 博士の助手の一人は、超音波の装置を胸....
疑問の金塊」より 著者:海野十三
ッと流れだした。その光は直ちに、地上に伏している怪しい男の姿を捉えた。雨あがりの軟泥の路面に、青白い右腕がニューッと伸びていて、一面に黒い泥がなすりついている―....
三人の双生児」より 著者:海野十三
ういって語る安宅の顔付には、その年頃の溌刺たる青年とは思えず、どこか海底の小暗い軟泥に棲んでいる棘皮動物の精が不思議な身の上咄を訴えているという風に思われた。真....
日常身辺の物理的諸問題」より 著者:寺田寅彦
たわけである。人造石がかわいている場合にはもちろんすべる心配はない。たぶん適当な軟泥の層をかぶっている事が条件であるらしい。しかしもしも軟泥の層が単なるリュブリ....
海底都市」より 著者:海野十三
たまえ」 カビ博士は、そういってうけあってくれた。 僕はついに海底に下りた。軟泥《なんでい》の中に、鉛《なまり》の靴がずぶずぶとめりこんで、あたりは煙がたち....
ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
《かいそう》の林も七色の魚群もうしろに走り去って、あたりは急にうすぐらくなった。軟泥《なんでい》を背景として、人骨がちらばっており、深海魚《しんかいぎょ》の燐光....
地球要塞」より 著者:海野十三
あまりというものを、私は夢中になって、探しまわったのであった。或るときは、海底の軟泥の中をかきわけ、また或るときは、山のような巌床のうえへ匐《は》いあがり、そう....
怪塔王」より 著者:海野十三
すがに海藻も生えていません。まるで眠っている沙漠とおなじことであります。 その軟泥の寝床のうえに、怪塔は横たおしになったまま、じっとしていました。ただ怪塔の窓....
二十六夜」より 著者:宮沢賢治
んじき》す。或は沼田《しょうでん》に至り、螺蛤《らこう》を啄《ついば》む。螺蛤|軟泥《なんでい》中にあり、心|柔※《にゅうなん》にして、唯温水を憶《おも》う。時....