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「軟派〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軟派の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
のか、おれを誰や思てけつかんのや、道頓堀の勝いうたら、お前みたいな、へなちょこの軟派とちょっと違うネやぞ。――さあ、どやしたるさかい、面を出しくされ!」 しか....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
立てるのは外聞にもかかわる事であるから、この儘おだやかに済ませたが好かろうという軟派と、他殺ならば其の下手人を探し出して、相当の仕置を受けさせるが順道であるとい....
電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
装をした奴で、名は樫田武平とね、然うだろう?」 「おお、よく御存じで。此間一度、軟派の事件で始末書を取った奴です」 満足そうに同行の部下を顧た赤羽主任は、初め....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
た。いっそ脚本を取り返して帰ろうかと二人は相談したが、その時は鬼太郎君よりも私は軟派であった。もう一つには、榎本君の注意が頭に泌みているせいでもあろう。結局、鬼....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
た。 内川は三ツ股かけと呼ばれていた。 カタイ大ッピラな燐寸工場以外、硬派と軟派を兼ねているからだ。 ここの硬派、軟派は、新聞社内の二つの区別じゃ勿論なか....
霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
方が二つも年齢が上になっています。いいことだと思いません。どうして隆夫が、そんな軟派青年《なんぱせいねん》になってしまったのか、もちろんわたくしにも監督上ゆだん....
人造人間事件」より 著者:海野十三
前を徘徊して居りましたので、引捕えてございます」 「おおそれは丁度いい。早速その軟派の甥を調べてみようと思いますが、如何で……」 そういう大江山の言葉を、雁金....
赤旗事件の回顧」より 著者:堺利彦
それが一団となって金曜会というを作り、毎週神田で講演会をやったりしていた。硬派、軟派という言葉も、当時よく使われていた。それでわたしはある時、田添君から長文の手....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
いに行ったりして、一般の中学生の目には異様であるが、ヨタモノとは違う。 硬派、軟派の本ヨタは、年齢的には、むしろ普通の中学生に多かった。 落語で云うと、コレ....
百万人の文学」より 著者:坂口安吾
囲気をもって熟読されている事実は是非もなく、これを硬派の読まれ方とすれば、前者は軟派的、女性的であり、一方が合掌的に、一方がため息的に、要するに読者の血肉の中へ....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
ており、甞めたように頤がテカテカしていた。衣裳などでもテカテカ光っていた。都会の軟派の不良青年――と云ったような仁態であった。しかし太々しい根性は、部厚の頬や三....
」より 著者:犬田卯
頭、郡農会長、村農会長……それだけでは三人の子供ら――長男は賭博の常習犯、次男は軟派の不良、三男は肺結核――の小遣銭まではとてとは思われるが、「食えないから、い....
式部小路」より 著者:泉鏡花
の寝床の上で、愁然としてまず早や頭を垂れたのは、都下京橋区尾張町東洋新聞、三の面軟派の主筆、遠山金之助である。 「第一手前が巣鴨の関戸の邸の、紅葉の中で、不意に....
黒猫十三」より 著者:大倉燁子
いうことも初耳だ。そう云われてみれば最近彼の思想は大分変ってきてはいる。ひと頃は軟派の不良で鳴らしたものだ、辰馬の毒牙にかかった女は数えきれない、いつでも女の事....