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軟禁
「軟禁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
軟禁の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海底大陸」より 著者:海野十三
がさっと青くなった。 そうでもあろう。 メリー号の当事者として、ロロー殿下を
軟禁程度にして、おみやげに祖国へひっぱってきたつもりであったが、群衆は、メリー号....
「縮図」より 著者:徳田秋声
、そこへ詰めて通ったら、きっと頭が軽くなるだろうと親爺はそんなことも言っていた。
軟禁の形で休業していた銀子も、その前後からまた蓋を開け、気晴らしに好きな座敷へだ....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
ていった。 臼井は、あれから船に乗せられると間もなく正気づいたが、自分が船内に
軟禁《なんきん》されている身の上であることを、千田から話されて知った。こうなれぼ....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
がもとへもどらない川北先生のつきそいをして、警察病院に足どめされていた。いわゆる
軟禁というあれだ。道夫には、自分の両親との通信も許されていなかった。これは、川北....
「純情狸」より 著者:佐藤垢石
行ってしまった。 逃走の虞れがあるというので、雀右衛門は小みどりを離れの一間に
軟禁した。そして、瀧川一益のご機嫌の折りを窺い、これを献上して首を助かることはも....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
なるものなり。卿等いまだ彼を死をもって罰せずば、よろしく彼の職権を褫奪して、彼を
軟禁し、後の命を待つべし。もし卿にしてこの命に従わざるときは、卿を同罪と見なすも....
「三国志」より 著者:吉川英治
て、四囲の変化を待ち給え」と、彼を美室に入れて、衣服や酒を与えた。 王忠を奥に
軟禁してしまうと、玄徳はまた近臣を一閣に集めて、 「誰ぞ、この次に、もうひとりの....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、それは極秘にしておけと命じて来ている。つまり阿新の身は、本間三郎の意志で、今は
軟禁されているものだった。 「そうだ……。資朝卿が亡い上は、そのお方に代えて、阿....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
」 彼女の身は、陽当りのわるい一室に、二人の老女の監視のもとに、道誉の留守中、
軟禁されていたのである。 なんで、こんな理不尽な目にと、日夜、怨んでいたが、今....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
みえていた。――富士名が持ちかけていった意図とは逆に、彼はその場で、塩冶家の手に
軟禁されてしまったものと、観られている。 「……と、すれば」 帝は思う。 そ....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
こそこだったから、この金はたいしたものだった。聖母の騎士修道院のポーランド修士が
軟禁を解かれて阿蘇から帰って来た。私はその百円をそのまま修道院に差しあげた。それ....