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「転任〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

転任の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
》達雄を思っているのです。いや漢口《ハンカオ》ばかりじゃありません。外交官の夫の転任する度に、上海《シャンハイ》だの北京《ペキン》だの天津《テンシン》だのへ一時....
運命論者」より 著者:国木田独歩
》め尽す初《はじめ》で御座いました。 四 僕の十六の時、父は東京に転任したので大塚|一家《いっけ》は父と共に移転しましたが、僕だけは岡山中学校の寄....
ゼラール中尉」より 著者:菊池寛
。 欧州戦争が始まる少し前であった。フレロン要塞へ、ガスコアンという若い大尉が転任してきた。なんでも、今まではブリュッセル陸軍大学の砲兵科の教官をしていたとい....
白蛇の死」より 著者:海野十三
も喜多公か? 二人の過去を洗って見ると、土岐の方は変電所から開閉所へとコツコツ転任されて歩いた外、これと言って変化の無い単調な過去しか持っていないに反して、喜....
自叙伝」より 著者:大杉栄
帰った。 そして僕が五つの時に、父と母とは三人の子供をかかえて、越後の新発田に転任させられた。父はこの新発田にその後十四、五年もくすぶってしまった。僕も十五ま....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
である事は。――やがて、知己になって知れたが、都合あって、飛騨の山の中の郵便局へ転任となって、その任に趣く途中だと云う。――それにいささか疑はない。 が、持主....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
は、当然教区民の絶大の敬慕を贏ち得たが、健康が許さないので、一八六八年他の教区に転任した。彼は何所へ行っても、すぐれた人格者として愛慕されたのであるが、たまたま....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
ち去るという噂がまた聞こえた。これで大尉が無事に生きている証拠は挙がったが、他に転任するともいい、あるいは戦地に出征するともいい、その噂がまちまちであった。佐山....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
兄の家へ引き取られた。この兄というのは軍籍にあったので、日清戦争後は小倉の師団に転任させられた。少女もまた兄の赴任に随いて小倉へ行った。 鶴見は兵役関係で父の....
この握りめし」より 著者:岸田国士
す。またご勉強かね。増田さんは、その分じやと、すぐに部長さんだね。昇進はえゝが、転任は困りますぜ。なに、困るのはこつちばかりだが、お蔭さんでせつかく枕を高うして....
火薬庫」より 著者:岡本綺堂
を立去るという噂がまた聞えた。これで大尉が無事に生きている証拠は挙がったが、他に転任するともいい、あるいは戦地に出征するともいい、その噂がまちまちであった。佐山....
五色蟹」より 著者:岡本綺堂
から聞いたあばた蟹の話をすると、巡査はただ笑っていた。 「ははあ、わたしは近ごろ転任して来たので、一向に知りませんがねえ。」 「御参考までに申し上げて置くのです....
周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
蹟を調査した際にも、同君は親しく案内の労を執られた。その西原君が当郡の視学として転任されたのは、多年埋没して世に忘れられていた当山の大遺蹟が、いよいよ世に出るべ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
私の育てた児童自由詩の揺藍学校である山梨は鳳来小学の校長であった高橋君が、大泊に転任していて、偶然にも逢いに来てくれたこと、それに『日光』の同人である大熊信行君....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
底したのである。明治四十二年末、少尉任官とともに山形の歩兵第三十二連隊から若松に転任した私は、私の一生中で最も愉快な年月を、大正四年の陸軍大学入校まで、この隊で....