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「転移〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

転移の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
に唐虞より、以上《かんつがた》山戎《さんじゅう》等ありて北蛮におり、畜牧に随って転移す、その畜の多きところは馬牛羊、その奇畜はすなわち駱駝と驢と騾と※※《けって....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ろもの》である。持てる者がみな狼狽焦心する時に、乞食種族だけは、悠々自適の生活を転移する必要を認めない現状維持派であります。今、日本の天下は、王政の古《いにし》....
新疆所感」より 著者:日野強
すでに尽くれば、更に河流を渉りて他に転穡(てんしょく)する、いわゆる水草をおうて転移しつつあるの現状に徴するも、他日必らず露清の境界に関して、一場の紛擾をかもす....
肌色の月」より 著者:久生十蘭
阿鼻叫喚のうちに悶死した。 癌だった。原病|竈《そう》は不明だが、最後は肝臓に転移して肝臓癌で死んだ。祖父も父の兄弟もみな癌で死んだ。父は癌は遺伝しない。俺《....
九代目団十郎の首」より 著者:高村光太郎
てしまっていた。此の映像の大塊を昇華せしめるには、どうしても一度之を現実の彫刻に転移しなければならない。私は今此の架空の構築に身をうちこんでいるけれど、まだ満足....
日を愛しむ」より 著者:外村繁
んだ。 素子は乳癌にかかった。その上、発見が遅れたため、癌は腋下から頸部にまで転移してい、二度の手術と、放射線の治療を受けた。しかし放射線の照射量が人体にかけ....
澪標」より 著者:外村繁
らね」 「でも、私のはかなり進行しているらしいのです」 「えっ、すると、どこかへ転移しているとでも言うのかい」 「ええ」 「えっ、君、それ本当かい」 「本当です....
落日の光景」より 著者:外村繁
してみる。自分の年齢にも足してみる。しかし妻の場合は、病気の発見が遅れ、腋下にも転移している。更に築地で全部|剔出《てきしゅつ》したわけでもない。私が十二年など....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
号参照)と称するは即ち劒ヶ御前にして、元と劒岳の尊称であったものが、いつの間にか転移して其前面に続く二千七百七十六米の峰名となったものであろう。 七月三十一日。....