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軽業師
「軽業師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
軽業師の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
又その探索に取りかからなければならない。現に半七はその年の十二月に、小柳という女
軽業師の犯罪を探索して、初陣の功名をあらわしている。小柳という女の手口が鍋久の人....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
及び基督の御弟子の頭なる法皇の御許によって、末世の罪人、神の召によって人を喜ばす
軽業師なるフランシスが善良なアッシジの市民に告げる。フランシスは今日教友のレオに....
「階段」より 著者:海野十三
ともに何ヶ月振りかで彼女の白い太股についている紫色の痣のようなものを見た。それは
軽業師にして始めてよくする処の外のなにものでもない。僕は四宮理学士が先刻言った言....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
てあげる。そうだ、そのドアだ。なんて素早い奴だ。風のように逃げちゃった。恋は女を
軽業師にするらしい、とは、まずい洒落だ。」 王。侍者多勢。ハムレット。 王。....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
でた。そして、二本の腕は、しばらく花瓶のふちを握ってモガモガしていたが、やがて、
軽業師のように、ヒョイと花瓶のふちへ這いのぼったのは、ああ、なんということだ! ....
「豆潜水艇の行方」より 著者:海野十三
うに、いまこの豆潜水艇は、昇降口の蓋を、そろそろともちあげはじめました。学士は、
軽業師が梯子の上へのぼったような恰好をしています。 「あっ、しめろ!」――とたん....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
た難球を転んでつかんだ、つかむやいなや二塁に送った。その機敏さ、洒脱さはさながら
軽業師のごとく見物人を酔わした。 「手塚! 手塚!」 の声が鳴りわたった。ちょ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
さん。早速だが少し聞きてえことがあるんだ。あの小屋に出ている春風|小柳という女の
軽業師、あいつの亭主は何といったっけね」 「ほほほほほ。あの人はまだ亭主持ちじゃ....
「青玉の十字架」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
の人が為替などを投函するのを失敬したということも確かである。終りに、彼は驚くべき
軽業師として知られていた。彼の巨大な体躯にもかかわらず、彼は蟋蟀のように飛び、ま....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
た。 飛びあがりもの! ただ自分を眼立たせたいためばかりに、ひとり列をはなれて
軽業師のような真似をしていた飛びあがりもの! そんなことは、馬田のような生徒でも....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
というのは……」と竜次郎は問うた。勿論行手を急ぎながらで有った。 「私は旅廻りの
軽業師の、竹割り一座の者で御座いまして、小虎と申しますが、一緒に巡業に歩いていま....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
、撫でたり擦ったりしていた。 その子供が五つになった時のことである。旅まわりの
軽業師の一座がこの村へ流れて来て、役場のまえの空地に小屋をかけた。
軽業師の一....
「澪標」より 著者:外村繁
く。突然、白い腹を翻して跳び上ることもある。表面張力の理を知る由もなかった私は、
軽業師のような早業の秘密は、総べてあの細長い脚にある、と思いこんだりもした。黒胡....
「小波瀾」より 著者:神西清
うだった。彼は繻子のクッションの上に寝て、最近にサーカスを見物したとき眼をつけた
軽業師の真似をしているらしく、片脚をかわりばんこに上へ蹴り上げていた。やがて上品....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
も、たゞ、手をつかね、鳴りをしずめてその雲行の険しさをみまもるばかりだった。 「
軽業師を呼んで来ねえ、
軽業師を。――
軽業師なら出来るだろう。」 とゞ話はそこま....