軽石[語句情報] » 軽石

「軽石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

軽石の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
酒中日記」より 著者:国木田独歩
》は澱《よど》みながらも絶ず流れて遂にこの今の泡《あわ》の塊《かたまり》のような軽石のような人間を作り上《あげ》たのである。 三年前までは死んだ赤児《あかんぼ....
三狂人」より 著者:大阪圭吉
捻じ向けるようにした。灯に向けられたその拇指は、だがなんと、大きく脹れあがって、軽石のようにコチコチだ。 途端に宇吉が、蝋燭を落した。 不意にあたりが真暗に....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
真赤で猪八戒に似ているくせになかなかのおしゃれで、額の面皰を気にして毎朝ひそかに軽石でこすり、それがために額は紫色に異様にてかてか光っている。でっぷりと太って大....
小浅間」より 著者:寺田寅彦
うだけではどうも説明がむつかしいように思われる。実際この種の火山弾の破片で内部の軽石状構造を示すものが多いようである。 それからまた、ちょっと見ると火打ち石の....
小爆発二件」より 著者:寺田寅彦
の変化を示すのである。軽井沢一帯を一メートル以上の厚さにおおっているあの豌豆大の軽石の粒も普通の記録ではやはり降灰の一種と呼ばれるであろう。 毎回の爆発でも単....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
立ておるわい、どうしたものじゃろう」 二人の客は湯槽から這い上って、隠居の方は軽石で踵《かかと》をこすりながら、 「何か、悪い獣が山から出てうせはせんかな、狼....
南地心中」より 著者:泉鏡花
、木の葉に交って青銭の散った状して、大小の亀は十ウ二十、磧の石の数々居た。中には軽石のごときが交って。―― いずれ一度は擒となって、供養にとて放された、が狭い....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
きますから、 権「お湯に往こう」 と昔は種々のものを持って往ったもので、小さい軽石が有りまして朴木炭、糠袋の大きいのが一つ、小さいのが一つ、其の中に昔は鶯の糞....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ボロにしちまうと思うよ。つまり、氷の石灰分が水に溶けるんだから、あの頑固なやつが軽石みたいになっちまうんだ。で、それが流れるから、平らになる。そこを、僕らが渡ろ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
って……」 四 その日の午後の浴室。北原賢次は板の間の上で、軽石で足のかかとをこすり、小西新蔵は湯槽《ゆぶね》のふちにぼんのくぼをのせて、い....
遺言」より 著者:国木田独歩
これだと叫んだ。強迫である。自分はあまりのことだと制止せんとする時、水野、そんな軽石は畏くないが読まないと変に思うだろうから読む、自分で読むと、かれは激昂して突....
浅間山麓より」より 著者:寺田寅彦
屋への九十九折の坂道の両脇の崖を見ると、上から下まで全部が浅間から噴出した小粒な軽石の堆積であるが、上端から約一メートルくらい下に、薄い黒土の層があって、その中....
札幌まで」より 著者:寺田寅彦
萄が紅葉しており、池には白い睡蓮が咲いている。駒ヶ岳は先年の噴火の時に浴びた灰と軽石で新しく化粧されて、触ったらまだ熱そうに見える。首のない大きなライオンが北向....
食べもの」より 著者:佐藤垢石
れ口を叩く。 と、いうのは日ごろ上郷の連中は、稗や粟ばかり食べているから下腹が軽石のように軽い。風呂に入ると、からだが転倒して、お尻が湯の上へ出てしまうという....
」より 著者:中谷宇吉郎
いうだけではどうも説明が難かしいように思われる。実際この種の火山弾の破片で内部の軽石状構造を示すものが多いようである。(中略) その他にも色々な種類の噴出物がそ....