軽風[語句情報] »
軽風
「軽風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
軽風の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
》は判らない。
「中島を見ろ、四十五まであの男は木刀一本と褌《ふんどし》一筋の足
軽風情だったのを、函館にいる時分何に発心したか、島松にやってきて水田にかかったん....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
分明に叔母が心の逕路をたどりて、これよりおりおり足を運びては、たださりげなく微雨
軽風の両三点を放って、その顧慮をゆるめ、その萌芽をつちかいつつ、局面の近くに発展....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
(?)「風俗時評」を試みている(『新潮』三六年七月「現代風俗時評」)。 二
軽風俗と重風俗 無論新居格の「現代風俗時評」は文学作品ではない。無論その心算で....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
いに、雑木林の小みちをたどろうとすると。 忽然《こつぜん》として、五、六人の足
軽風の者が現われて、そのまま家へ追いかえされてしまう。 体《てい》のいい監禁と....
「南路」より 著者:宮本百合子
ような嶺と漣立つ水の面に、ぱっと、目醒めるような薔薇色を振り撒いているのである。
軽風も流れている。どこかに虹もかかっているに違いない。新鮮に、濡れ、輝く万物の中....
「火のついた踵」より 著者:宮本百合子
しね、実際、僕は、いつかきっと今日のような時が来ると思っていたんですよ。まるで、
軽風に頬を吹かれて、花束を振るようなあなたが、いつか、自分の愛や、人間の愛という....
「餌」より 著者:宮本百合子
ション》よりも、唯一ふき、そよそよと新鮮に、瑞々しく、曠野の果から吹いて来る朝の
軽風である。 図らぬ時に、私の田園への郷愁が募った。いつか、檜葉の梢の鳥は去っ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
でも今日は幾分涼しいほうである。 速力。十三|哩半。 南三八度E。 北風。
軽風2。 温度。大気八四度。 海水度。八一度。 晴。 この「
軽風2」とい....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
でも、それは、我知らない悦びにあふれていてね。雲の愛撫のなかにたっています。雲と
軽風とはそういう美しい樹を見つけたうれしさに耐えがたいという風に、そっと幹を吹き....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
う。進航中は涼風入り来たり、かえって暑さをしのぐにやすし。 十八日、炎晴。穏波
軽風、朝来ときどき小巒州の波間に隠映するあり。午時太陽を仰ぐに、頂天よりやや北方....