輪差[語句情報] »
輪差
「輪差〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
輪差の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
さてお銀様は、机の上をながめたけれども、そこに、有野村の家の居間にあるような、一
輪差しの花活《はないけ》も何もありません。 「お銀」 竜之助はお銀様の名を呼び....
「二人いるとき」より 著者:宮本百合子
ながら、細い結婚指輪だけはまっている手をもう一方の手でこすった。床柱も、そこの一
輪差しに活けられている黄菊の花弁の冷たささえも頬に感じられて来るような室の底冷え....
「写真に添えて」より 著者:宮本百合子
んだよ、なかなか俺も馬鹿にしたもんじゃなかろう、と笑いながら、柱にかかっている一
輪差しを眺めていたことがあり、また、今も古ぼけてよごれながら客間の出窓に飾られて....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
読み出すといったふうだった。小床には、いつも何か花が活けてあり、また卓の上にも一
輪差が置いてあって、花がしおれないうちに必ず新しいのと取りかえられていたが、そう....