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輸血
「輸血〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
輸血の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間灰」より 著者:海野十三
いうじゃありませんか。しかし夫人の血型はAB型です。これは先年夫人が大病のとき、
輸血の必要があって医者が調べて行った結果です。O型とAB型――一人の人間が同時に....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
復しないかネ」 「むずかしいと思いますが、兎に角さっきから手当をしています」 「
輸血でもなんでもやって、この女にもう一度意識を与えてやってくれ」警部は、紙のよう....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
統は二十五日重傷を負い、一日ついに死去したという(三十日ともいう)。そして最後の
輸血を拒み、ドイツ国民への愛を示したといわれる。 ◯今日は「くろがね会」より稿料....
「わが町」より 著者:織田作之助
他吉はあっと声も立てずに卒倒した。 医者はもう助からぬと言ったが、次郎と君枝の
輸血が効いたのか、他吉はじりじりと生き延びた。 そんなねばり強さはどこから来た....
「廃墟から」より 著者:原民喜
ならなかったのだ。槇氏の長女は避難先で分娩《ぶんべん》すると、急に変調を来たし、
輸血の針跡から化膿《かのう》して遂《つい》に助からなかった。流川町《ながれかわち....
「火星兵団」より 著者:海野十三
す。あのとおり大怪我をして、虫の息だったんです。出血多量というやつで、今朝がたに
輸血までしたのですが、ここらで気がついてくれればいいのですがねえ」
と言った。....
「ツワイク「三人の巨匠」」より 著者:宮本百合子
リス人たる誇の自覚から自由になれず アメリカ人のように自在に動けず、文学も新しい
輸血がにぶい。 日本人が日本人としての自意識によって 神経質で敏感で....
「落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
が、自分のことだとさえ感じられないくらいなのです。それよりも、今日父に五十|瓦の
輸血をしてあげて、交換にもらった五百円のその現金で買って来た李朝の皿のことで一ぱ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
及ぶ由、強烈なレントゲン照射にあったと同様で細胞を破壊し、白血球の激減がおこり、
輸血するとそこから腐蝕し、毛髪脱落するそうです。 今郵便局へゆき、切符買えたら....
「モンアサクサ」より 著者:坂口安吾
戦争中の浅草は、ともかく、私の
輸血路であった。つまり、酒がのめたのである。 「染太郎」というオコノミ焼が根城で....
「九条武子」より 著者:長谷川時雨
とうせん》炎も回復したが、歯を抜いたあとの出血が止まらず、敗血症になって、人々の
輸血も甲斐《かい》なく、二月七日朝絶息、重態のうちにも『歎異鈔《たんにしょう》』....
「予言」より 著者:久生十蘭
学へ運んだが、鎖骨の下から肩へ抜けた大きな傷で、ついて行った人間だけで、ともかく
輸血した。病室へ帰ると、安部は元気になり、酒田に、 「へんなことをやっちゃった。....
「冒した者」より 著者:三好十郎
、血を売って、その金で食って、勉強そっちのけに、政治運動に駆けまわってる。その、
輸血協会に血を売る、それがそうじゃないか。血を売った金で食って、食って出来た血を....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
山は言葉を切って、自ら感動をあらたにするような硬張った顔をし、 「佐々木なんか、
輸血までしたんだからね」 「そうかい、
輸血したのかい?」 と、私は土田とともに....
「わが町」より 著者:織田作之助
他吉はあっと声も立てずに卒倒した。 医者はもう助からぬと言ったが、次郎と君枝の
輸血が効いたのか、他吉はじりじりと生き延びた。そんなねばり強さはどこから来たのだ....