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「辛抱人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

辛抱人の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
行人」より 著者:夏目漱石
な。まだ会った事もないのに」 「佐野さんはああいうしっかりした方だから、やっぱり辛抱人《しんぼうにん》を御貰《おもら》いになる御考えなんですよ」 お兼さんは岡....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、下谷の津の国屋という酒屋に奉公していたんだが、三代前の主人というのはなかなかの辛抱人で、津の国屋の暖簾を分けて貰ってこの町内に店を出したのが始まりで、とんとん....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
二郎は六年ほど私店内に住居いたしましたが只の一度夜|宅を明けたことの無い、実体な辛抱人で、店賃は毎月十日前に納めて、時々釣は宜いから一杯飲めなぞと申しまして、心....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
がらもっと村のために働いてもらいたいとは、村民一同の希望であったが、それも辞し、辛抱人の養子実蔵に副戸長をも譲って、今は全くの扇屋の隠居である。 「どうです、お....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
さんに内証でお母に逢い、一言詫がしたいんだ、お父さんは最う悉皆眼が覚めて、本当に辛抱人に成ったと然う云って、ちょいとお母さんを呼んで来てくれ」 布「だってお祖父....
明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
している客は、盆暮の二季に幾らかの祝儀を番頭に遣るのが習であった。そんなわけで、辛抱人の番頭は金を溜めることが出来た。まだ其のほかに貰い湯というものがあった。正....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
たいと思いまする」 みゑ「舅御さまも、丈助を家来とは思われんくらいと仰しゃるほど辛抱人に成った事は、私が請合うから、何うか堪忍してやっておくれ」 しの「はい、汝....
世間師」より 著者:小栗風葉
が、俺のような一生世間師で果てようてえ者に緊ついてくより、元の亭主の――ああいう辛抱人へ還った方が末始終のためだぜ。お前さえ還る気になりゃ、あの人あいつ何時でも....