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辻
「辻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
辻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
一
「おばば、猪熊《いのくま》のおばば。」
朱雀綾小路《すざくあやのこうじ》の
辻《つじ》で、じみな紺の水干《すいかん》に揉烏帽子《もみえぼし》をかけた、二十《....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
しは暗い軒通《のきづた》いに、小川通《おがわどお》りを下《くだ》って来ると、ふと
辻を一つ曲《まが》った所に、大きい角屋敷《かどやしき》のあるのを見つけました。こ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
あぶらのこうじ》へ出ようと云う、道祖《さえ》の神の祠《ほこら》の前で、折からあの
辻をこちらへ曲って出た、見慣れない一人の沙門《しゃもん》が、出合いがしらに平太夫....
「羅生門」より 著者:芥川竜之介
、この男のほかには誰もいない。
何故かと云うと、この二三年、京都には、地震とか
辻風《つじかぜ》とか火事とか饑饉とか云う災《わざわい》がつづいて起った。そこで洛....
「老年」より 著者:芥川竜之介
大将は、房さんの年をとったのに、よくよく驚いたと見えて、
「ああも変るものかね、
辻番の老爺《おやじ》のようになっちゃあ、房さんもおしまいだ。」
「いつか、あなた....
「路上」より 著者:芥川竜之介
その内に二人は、本郷行《ほんごうゆき》の電車に乗るべき、ある賑《にぎやか》な四つ
辻へ来た。そこには無数の燈火《ともしび》が暗い空を炙《あぶ》った下に、電車、自動....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
な屋台のような物が一つ――そのほかには、何も持っていない。
天気がいいと、四つ
辻の人通りの多い所に立って、まず、その屋台のような物を肩へのせる、それから、鼓板....
「葬儀記」より 著者:芥川竜之介
風《びょうぶ》が立っている。どうしたのかと思って、書斎の方へ行くと、入口の所に和
辻《わつじ》さんや何かが二、三人かたまっていた。中にももちろん大ぜいいる。ちょう....
「少年」より 著者:芥川竜之介
ように一同の顔を見渡した。自働車はちょうど人通りの烈しい尾張町《おわりちょう》の
辻に止まっている。
「では皆さん、さようなら。」
数時間の後《のち》、保吉はや....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
、陽気な御気色《みけしき》が閃《ひらめ》きました。
「一条二条の大路《おおじ》の
辻に、盲人が一人さまようているのは、世にも憐《あわ》れに見えるかも知れぬ。が、広....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
いした》のあるカッフェへ飯を食いに参りました。駿河台下には、御承知の通りあの四つ
辻の近くに、大時計が一つございます。私は電車を下りる時に、ふとその時計の針が、十....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ら京橋までの間に、左側に三個所、右側に一個所あって、しかもそれが一つ残らず、四つ
辻に近い所ですから、これもあるいは気流の関係だとでも、申して申せない事はあります....
「或る女」より 著者:有島武郎
出の不吉を告げる何かの業《わざ》かもしれない。木村との行く末の破滅を知らせる悪い
辻占《つじうら》かもしれない。またそう思うと葉子は襟元《えりもと》に凍った針でも....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
僕の知れる江戸っ児中、文壇に縁あるものを尋ぬれば第一に後藤末雄君、第二に
辻潤君、第三に久保田万太郎君なり。この三君は三君なりにいずれも性格を異にすれども....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
ガラ声 沼は演説百姓よ 汚れた服にボロカバン きょうは本所の公会堂 あすは京都の
辻の寺 これは大正末年の日労党結党当時、友人の田所輝明君が、なりふり構わず全国....