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「近作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

近作の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みみずく通信」より 著者:太宰治
私は四、五はい水を飲んで、さらにもう一冊の創作集を取り上げ、「走れメロス」という近作を大声で読んでみました。するとまた言いたい事も出て来たので、水を飲み、こんど....
岩石の間」より 著者:島崎藤村
《せん》の若い奥さんの時代からあった屏風《びょうぶ》も立ててある。その時、先生は近作の漢詩を取出して高瀬に見せた。中棚鉱泉の附近は例の別荘へ通う隠れた小径《こみ....
少女病」より 著者:田山花袋
ると、 「杉田君」 と編集長が呼んだ。 「え?」 とそっちを向くと、 「君の近作を読みましたよ」と言って、笑っている。 「そうですか」 「あいかわらず、美し....
紀行文家の群れ」より 著者:小島烏水
かと記憶しているが、それについて花袋に問い合わせの手紙を出した。その文中で花袋の近作、紀行文集『草枕』の中の事実に合っていない個所を注意した。右に対する返事、 ....
パンドラの匣」より 著者:太宰治
て悪い人じゃないんだ。俳句が好きなんだそうで、夜、寝る前に松右衛門殿にさまざまの近作を披露して、その感想を求めたけれども、越後は、うんともすんとも答えぬので、清....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
たが、これらもやはり垣根の近くであった。野菜畑も家のすぐ近くにあったが、これは最近作られたばかりである。ドミトリイ・フョードロヴィッチは母屋から最も離れた庭の隅....
自作を語る」より 著者:太宰治
げる人を、例外なく軽蔑する。何を言ってやがると思う。 こんど河出書房から、近作だけを集めた「女の決闘」という創作集が出版せられた。女の決闘は、この雑誌(文....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
てくる獲物《えもの》に馴《な》れるには、公衆にとっては時間を要する。クリストフの近作の大胆さを理解し得る者は、きわめて少数の人々だった。彼の光栄はすべて初期の作....
ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
あり、その死は、もう作品を書かなくなったというだけのことである。 太宰は、その近作の中で明かに自殺しているが、それだから、現実に自殺をしなければならぬという性....
飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
君の手紙を前に頼もしい感じを新たにした。 春雨の中や雪おく甲斐の山 これは僕の近作である。次手を以て甲斐の国にいる蛇笏君に献上したい。僕は又この頃思い出したよ....
大阪の可能性」より 著者:織田作之助
氏の右に出るものがない。が、太宰治氏に教えられたことだが、志賀直哉氏の兎を書いた近作には「お父様は兎をお殺しなされないでしょう」というような会話があるそうである....
ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
は日本人的のぎこちない真面目な顔付きでガルスワーシーを覗き込むようにしながら氏の近作「銀の匙」と「白鳥の歌」に就いて発言しようと口を切った時、玄関へ一団の訪問客....
鎖ペンを握って」より 著者:種田山頭火
輯は順番に為ることにしたい。各地各人の気分が出て面白かろうと思う。 △歌の数は最近作十首内外ということにしたい。それでないと、一人で二百首も三百首も出されたとき....
雑信(二)」より 著者:種田山頭火
事項に就ては近々回章を出します。――田螺公) 五首ずつ集 最近作 二月末日〆切 五首 (題□□□) 佐波郡三田尻駅前浴永不....
近作鉢の会に一言」より 著者:北大路魯山人
を披かれて同好同職の一人としてご交遊を願いたいと思うのです。 丁度今回大阪でも近作陶鉢の会を催し、展観することになりましたから、具さにご覧を願いましてお心付き....