返り花[語句情報] »
返り花
「返り花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
返り花の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
もう青くなり、しゅろ竹や蘇鉄が芽を吹き、銀杏も細い若葉を吹き出した。 藤や桜は
返り花をつけて、九月の末に春が帰って来た。 焦土の中に萌えいずる緑はうれしかっ....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
のれ、化ける水の癖に、ちょろちょろと可憐やか。ここには葉ばかりでなく、後れ咲か、
返り花が、月に咲いたる風情を見よ、と紫の霧を吐いて、杜若が二三輪、ぱっと花弁を向....
「大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
遇心持をあらわし、 寒菊にいぢけてをれば限りなし みどり 草箒木どれも坊主や
返り花 同 みどり女氏の明るさ、元気よさがそのまま出ているし、 願ひごとな....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
楽しみにしていた秋口の時候に掛かって来ました。 ここらを口切りに再び大仏で一花
返り花を咲かそうという時は、もう九月になっており、中の五日となりました。 この....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
出しただけで、お千絵様の姿は遂に見えなかったのである。 こんな日に、気まぐれな
返り花が咲くのであろう。めったにない、暖かな冬|日和である。 神奈川宿の立場を....