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返報
「返報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
返報の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
一家の恩を返すと同時に、わたしの恨《うら》みも返してしまう、――このくらい愉快な
返報《へんぽう》はありません。わたしがその夜《よ》嬉しさの余り、笑い続けたのも当....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
。彼はそう云う不平を鳴す間も、時々相手を睨《にら》みつけて、
「逃げるなよ。今に
返報をしてやるから。」などと、素戔嗚の勇力を笠に着た、横柄《おうへい》な文句を並....
「風の便り」より 著者:太宰治
な事を書いたようです。けれども、若いすぐれた資質に接した時には、若い情熱でもって
返報するのが作家の礼儀とも思われます。自分は、ハンデキャップを認めません。体当り....
「古典風」より 著者:太宰治
共にはじまった。彼女の男性嘲笑は、その結婚に依《よ》り、完膚《かんぷ》無きまでに
返報せられた。婚礼の祝宴の夜、アグリパイナは、その新郎の荒飲の果の思いつきに依り....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
分の力の及ぶかぎり、大したことでもないのにつけこんだのであった。 ウィルスンの
返報は種類がさまざまであった。そしてそのなかで私をひどく苦しめた悪戯が一つあった....
「恐竜島」より 著者:海野十三
玉太郎は信号を送った。 「ラツールさんですか。こちらは玉太郎です」 今度は
返報《へんぽう》がきた。 「玉ちゃんかい。どこにいる」 「どこだかわかりません。....
「サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
質ではないですから。しかし、とかく顕われんものは善徳ですよ」 公爵は相手のこの
返報が、何か自分の事を云っているのではないかと思って、相手の顔をチラリとぬすみ見....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
ったな! ……ウヌッ、見ろ、貴様……覚えてやがれ、畜生ッ……よろしッ、野郎、この
返報はきっと思い知らしてくれるから……』 彼の怒りは心頭に発した。しかしその心....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
脚が五月二十二日鎌倉に到着し、これを京都に奏上したについて、六月八日到来の経房の
返報に、義経誅戮のこと法皇のことに悦び聞こしめすところで、義経滅亡のうえは国中定....
「城」より 著者:カフカフランツ
教師にとっては、なかなか重要な人物であり、それを軽蔑するようなことがあれば、その
返報を受けないではすまない。そういう人物に対して軽蔑的な態度を取ることを身分の上....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
たぞ、と思ったとたん、彼女は怒りを抑えかねた。その場は、しかし、胸をさすったが、
返報の機会は、マリイ・ホワアド夫人が、ある日、特別きれいに着飾って出仕したときに....
「茶美生活」より 著者:北大路魯山人
新年早々から、縁起でもない、茶遊び攻撃などして、と集中砲火の
返報が来そうであるが、茶の道を愛すればこその信念の一途から、とうとう止むに止まれ....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
た塔建たぬ前から眼に暎って気の毒ながら批難もある、もう堪忍の緒も断れたり、卑劣い
返報はすまいなれど源太が烈しい意趣|
返報は、する時なさでおくべきか、酸くなるほど....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
直します。
足で足を直す。外の所で外の所を直す。
いらっしゃい。好いのですか。御
返報には及びません。
暗色の女(叫ぶ。)
あ、痛。あ、痛。ぴりぴりします....