返書[語句情報] » 返書

「返書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

返書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
運命論者」より 著者:国木田独歩
》な僕の心は急に擾乱《かきみだ》され、僕は殆《ほと》んど父の真意を知るに苦しみ、返書を出して責めて今一年、卒業の日まで此《この》儘《まま》に仕て置いて貰《もら》....
」より 著者:島木健作
に対して絶えず意見を述べ、複雑で困難な農民運動の指導を仰いだ。而してそれに対する返書を受け取るたびごとに彼はいつも舌を捲《ま》いておどろいたのである。なんという....
島原の乱」より 著者:菊池寛
懼れなかったのである。 この後信綱自ら四郎へ、降伏すべき手紙を送ったが、四郎の返書には、松倉氏の暴政を綿々として訴え、信仰の変え難きを告げ、 「みな極楽安養す....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
従わるべきである、会期に違ってはなりませぬぞ、というのであった。そこで九郎兵衛に返書を齎《もた》らさしめ、守屋|守柏《しゅはく》、小関《おぜき》大学の二人を京へ....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
将は、自分の一存で、かの骸骨旗軍に、降服を申出でた。 すると、敵の司令官から、返書が来て“われは、貴軍の降服|申出に応ずるであろう。依ってマイカ要塞の心臓は、....
甲州鎮撫隊」より 著者:国枝史郎
近藤殿に云われたので」 「お千代様、さぞ泣いたでございましょうねえ。……いずれ、返書で、怨言を……」 「返書は無い」 「まあ、……何んとも?……それでは、女の方....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
の恩を感謝した。 それにもまして美しい、私の感嘆してやまない消息は新尼御前への返書として、故郷の父母の追憶を述べた文字である。 「海苔一ふくろ送り給ひ畢んぬ。....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ておいたことを申しあげましょうか。これは向島方面の警察と区役所の戸籍の係りからの返書で、料亭カネ万の女将はヤッコの抱え主の小勝と五親等の縁戚に当っておって、小勝....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
いに不安を抑えきれずに表向き禁制と知りつつも才川家へ問い合わせの手紙をだしたのに返書があって、勘当中の加十が当家に居る筈はないというアッサリした文面でしたという....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
、明治二十五年の二月、更らに二氏の答書を促したる手簡ならびに二氏のこれに答えたる返書を後に附記して、読者の参考に供す。 明治三十四年一月一日 石河幹明 記....
秀吉・家康二英雄の対南洋外交」より 著者:国枝史郎
ったので、又も懐柔手段を執り、喜右衛門に、船長カルバリコ、及び宣教師三名を附け、返書と土産物とを添え、日本へ遣わした。その使者が日本へ渡り、秀吉に謁しての発言は....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
? 今朝私は父と艶子から喜びにみちた手紙を受け取りました。そしてこの悲しき事実を返書にしたためねばなりません。あわれなる父(あなたは二年前この父を東京の下宿の門....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
国の母や友人のところへ知らせてやりました。」 この引幕と書面に対する守田勘弥の返書は、こうであった。 貴翰奉拝読候。陳者客歳六月該場開業之|砌、各位御招待申上....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
の内には日本へ送る手紙もあります。その男はサラット師の所へ手紙を持って行きまして返書を持って来てくれました。その返書の中にマハーボーデ・ソサイティの雑誌が一冊あ....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
い人気について事こまかに語るのだった。ある日、例のエガアトンに対するエセックスの返書の写しが女王の手にはいった。それを読んで、彼女の心は沈んだ。感情は用心ぶかく....