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「追尾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

追尾の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
て堺町の中村座へ芝居を看に往った。この時宗右衛門は安を見初めて、芝居がはねてから追尾して行って、紺屋町の日野屋に入るのを見極めた。同窓の山内栄次郎の家である。さ....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
築地から来る、あいつの車を見張るんだ。新橋のほうへ行くはずだから、キャッチしたら追尾して、汐留《しおどめ》のあたりで、左側について一分ほど並行して走ってくれ」 ....
殺意(ストリップショウ)」より 著者:三好十郎
それから二タ月とたたぬ間に 南方の基地へ運ばれて行く船が 向うの飛行機にしつこく追尾され 機銃の掃射を喰った時に うたれて死んだ。 その公報をにぎって、山田先生....
四十年前」より 著者:内田魯庵
て、伯爵後藤の馬車を駆りて先輩知友に暇乞いしに廻ったが、尾行の警吏が俥を飛ばして追尾し来るを尻目に掛けつつ「我は既に大臣となれり」と傲語したのは最も痛快なる幕切....
私本太平記」より 著者:吉川英治
げるが一手だぞ」 わざと五条橋を避け、主従とも、七条河原へまぎれたのは、相手の追尾よりも、帰る先と、身分を知られることの方が、より恐かったからにちがいない。 ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
。道のりなどは」 「しかし敵もふかく企んだ計略、なんで帝の輦輿におめおめわれらの追尾をゆるそうか。こちらが行き着くまでには、杉坂、三日月村もこえて佐用ノ宿から因....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
大王は兵力を分散しかつ糧秣欠乏し、遂に北方に退却の止むなきに至った。墺軍はこれに追尾し来たり、九月三十日ゾール附近に於て大王の退路近くに現出した。大王はこれを見....