退位[語句情報] » 退位

「退位〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

退位の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
れがあろうとの説を出すものもあるが、今日すでに割拠の実があるではないかと言って、退位後の諸藩の末を案じながら将軍職を辞して行ったのもあの慶喜だ。いかにせば幕府の....
道標」より 著者:宮本百合子
公園で飾って、バロック風の離宮をこしらえた。 一九一七年の十月、ニコライ二世が退位してから、シベリアへ出発するまで暮したのも、そこの離宮であった。ツァールスコ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ほどなく父王の第四妃その生むところの子を王に嗣《つ》ぎ立てしめんとて、切に羅摩に退位を勧め、羅摩承諾して、弟、羅史那(ラクシュマナ)と自分の妻私陀を伴い林中に隠....
労働者農民の国家とブルジョア地主の国家」より 著者:宮本百合子
に、革命の制裁を与えねばならぬ)三月十六日、革命の進展におされて、ニコライは遂に退位した。 ツァーの支配は三月革命で倒された。が、政権は革命的プロレタリアート....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《けいし》を入れて、たんねんにしてあった、これと位牌《いはい》、真中に『釈一茶不退位』とあって、左右に年号のあるもの、これだけは大切に保存していました」 俳諧....
ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
によると、このために、六回も内乱が起り、ある皇帝は、命を落されるし、ある皇帝は、退位されました。 ところが、この内乱というのは、いつでもブレフスキュ島の皇帝が....
源氏物語」より 著者:紫式部
御心の中では愍然に思召しながら后に擬してお考えになることもなく、しかもお若くて御退位をあそばされたあとでは、藤壺の女御にもう光明の夢を作らせる日もなくて、女御は....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
心家の貴族との張り合い、その他所謂映画らしい、いきさつがあって、クリスチナが到頭退位してそのスペインの男が帰国する船へかけつけると、当の対手は敵役に決闘をしかけ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ーレホーという牧師の書いたものによれば、それはカール大帝の用いた方法だった。彼は退位の後、最後に、も一度プロンベスという婦人に会わんために、棺の中に彼女を入れて....
スポーツ・文学・政治」より 著者:坂口安吾
どうして終戦後ひと思いに天皇を処刑しなかったかと云っている。石川達三のほうは天皇退位論なんだ。天皇に戦争責任があるから退位しろと云う。天皇に責任があるなんて馬鹿....
魔都」より 著者:久生十蘭
国大使に右に対する事実調査を電請せり。売却の事実判明せば、独立陰謀の故を以て即日退位を迫らんとする形成にあり。希くば秘宝を売却せらるる如きことなきよう切に懇願す....
だいこん」より 著者:久生十蘭
り〈あの方〉のご意志に逆らうことを見栄にして、軍に都合の悪いことでもあると、〈ご退位をねがおう〉などと放言してはばからない陸軍の朋党組織を憎み、日本の〈真の敵〉....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
に関する丹念な記述のあるのがわかった。――明らかに、イングランドの王座から君主を退位せしめることの可能性を主題に含めたもので、かかる可能性は彼女がとくに反対する....
三国志」より 著者:吉川英治
ついで立った。魏の朝廷は、このときすでに元帝の代に入っていたが、炎は、この元帝を退位させて、自ら皇帝となり、新国家の創立を宣した。 これが、晋の武帝である。 ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
かないとする、たてまえをもとっているのだ。 いや公卿はおろか。 天皇後醍醐の退位すらも、今では、時機の問題と、観られているではないか。 北条幕府から観て、....