退廷[語句情報] » 退廷

「退廷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

退廷の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
してましたよ…… ところが、二時間ばかりして、ひとまず昼の休憩時間に這入ると、退廷した青山さんは傍聴人の休憩室で一服すると、直ぐにどこかへ飛び出して行ったんで....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
寸位と思います。矢絣の単衣の着物であったかも知れません。 古我判事は中田かまを退廷させると、貞子が通っていた高町病院長高町氏を呼び入れた。判事は服装につき聞き....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
これを連れ去ろうとせられたから、ガスコインはこれを制止し、大喝一声、親王に向って退廷を命じた。親王はこれを聴いて烈火の如く怒り、剣の柄《つか》に手を掛けて驀然《....
赤旗事件の回顧」より 著者:堺利彦
時、わたしはほんとに「オヤ!」と思った。多くの被告は「無政府主義万歳!」を唱えて退廷した。婦人連のうち、二人は免訴となり、二人は執行猶予となった。 わたしは監....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
離したり。この時氏家は何か申し立てんとせしも、裁判長は看守押丁らに命じて、氏家を退廷せしめ、裁判長もまたこの事柄につき、相談すべき事ありとて一先《ひとま》ず廷を....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
っと待っていた陪審官は、陪審長を通じて発言した。 彼等は意見が一致しないので、退廷して協議したいと希望した。裁判長閣下は(たぶん例のジョージ・ウォシントンの件....
アリゾナの女虎」より 著者:牧逸馬
の感動も、興奮も示さなかった。が、その抱擁から引き離されて、女看守に手を取られて退廷する時、初めて人々は、彼女の口から洩れ出る長い低い啜泣きの声を聞いた。 ア....