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送出
「送出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
送出の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の他一切の太陽から放出された物質を集積するばかりでなく、また同時に太陽が空間中に
送出している一切の輻射のエネルギーをも収集する。この微塵並びにエネルギーの量はそ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ああ、媒酌人には何がなる。黄色い手巾を忘れて、礼之進の帰るのを、自分で玄関へ
送出して、引返して、二階へ上った、酒井が次のその八畳の書斎を開けると、そこには、....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
下さい、と、その海坊主に掛合ってみたのですか。みはしなかろう。そして、貴女を船に
送出す時、磯に倒れて悲しもうが、新しい白壁、艶ある甍を、山際の月に照らさして、夥....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
らっしゃいまし、染ちゃん、嬉しいでしょう、えへへへへ、貴方、御機嫌よう。」 と
送出した。…… 傘は、染次が褄を取ってさしかける。 「可厭な媽々だな。」 「ま....
「古狢」より 著者:泉鏡花
思がする。なお一段と余情のあるのは、日が暮れると、竹の柄の小提灯で、松の中の径を
送出すのだそうである。小褄の色が露に辷って、こぼれ松葉へ映るのは、どんなにか媚か....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
て、のみ込んだ。この趣を心得て、もの優しい宿の主人も、更めて挨拶に来たので、大勢
送出す中を、学士の近江屋を発程ったのは、同じ夜の、実は、八時頃であった。 勿論....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
って見たい時に逢っておかぬと、いつまたお目に掛れるか――まだ仕事場へ帰らない――
送出して取って返し、吸いかけの巻莨をまた撮んで、菓子盆を前に卯の花のなよなよと白....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
は、べつに手をつけなくてよろしい。つまり、その仕掛けというのは、保温装置や、酸素
送出器は自動的にはたらいてくれます。照明装置や、小型電機などもついていますが、こ....
「断層顔」より 著者:海野十三
のおつもりで」 谷間シズカ女は椅子から立上った。 甥の蜂葉助手 女客を
送出した帆村が、読書室へしずかに足を踏み入れたとき、窓ぎわに立っていた青年がふり....
「家」より 著者:島崎藤村
七夕にあたることなどを言合って、互に祭の楽しさを想像しながら、出て行った。娘達を
送出して置いて、三吉はぴッたり表の門を閉めた。掛金も掛けて了った。 窓のところ....
「旧主人」より 著者:島崎藤村
御行《おいで》よ」と私は叱るように言いまして、菎蒻《こんにゃく》を提げさせて外へ
送出す時に、「まあ、ひどい雪だ――気を注《つ》けて御行よ」と小声で言いました。 ....
「新生」より 著者:島崎藤村
の戸を閉めた。遠く高輪《たかなわ》の方に見つけた家の方へ、彼は先《ま》ず女子供を
送出した。
三十七
新しい隠れ家は岸本を待っていた。節子と....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
んだものさ、残念なのは、こんな処で往生をするのかと思うと、ああ……。』 親友を
送出して、アンドレイ、エヒミチはまた読書を初めるのであった。夜は静で何の音もせぬ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
人同志が投げ合うのですが、首と手足の太い英吉利女なんかがそのまま故国の従柿妹へ郵
送出来るように、一、二輪ずつ金粉煙草の空缶へはいって荷札までついていて、値段は五....
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
とは大体|頭脳《あたま》へ入って来たお島は、すっかり後を引受けて良人《おっと》を
送出したが、意気な白地の単衣《ひとえ》物に、絞《しぼり》の兵児帯《へこおび》をだ....