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「送還〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

送還の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
爬虫館事件」より 著者:海野十三
露戦役に出征されたのですね」 「は、沙河の大会戦で身に数弾をうけ、それから内地へ送還されましたが、それまでは勇敢に闘いましたそうです」 「では金鵄勲章組ですね」....
玄海灘密航」より 著者:金史良
よかった。だが他の連中は白い着物を着たまま群をなして徨い歩く中に見付かって、再び送還されたのに違いない。私はとうとう密航を思い切らねばならなかった。 「じゃが今....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
政府はマリヤ・ルーヅ号を抑留し、取調べの上ことごとく支那人を解放してこれを本国に送還した。船主ペロレーは形勢の非なるを見て脱走してその本国に帰り、自国政府に要請....
十二支考」より 著者:南方熊楠
のこ》に像《かたど》った悪人の魂を舟に載せて、もう一度苦労すべく娑婆《しゃば》へ送還する画もある。またこの猴を月神の使者としその社に飼った。その屍は丁寧にミイラ....
霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
渦の中にまきこまれて、爆死《ばくし》したのであろうと思われていた。その方面からの送還《そうかん》や引揚者の話を聞き歩いた結果、最後に博士を見た人のいうには、博士....
天馬」より 著者:金史良
が文学の道だけはどうにもままならずで悶々としていたが、或る年、女を斬りつけた罪で送還を余儀なくされ、ついに破れかぶれの気持で朝鮮へ引き上げたのである。それからは....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
様じゃないか。普通なら、病院船の軟らかいベッドの上に横たわって、故国の海軍病院に送還される身の上だ。しかしここは敵地だ。いや敵地どころか、敵の懐の中なのだ。可哀....
流線間諜」より 著者:海野十三
を脱ぐ第十三条――それは極めて重大な命令だった。覆面を脱げば、たいてい死刑か本国送還の何れかである。それは実に重大なる事態の発生を意味する。 サッ――と、一同....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
かしお前、そんなことを言って巴里へ潜り込んでどうする? 領事館へ泣きついて、移民送還ででも帰るか。こいつも気が利かねえな。』 『そいつも気がきかないです。何とか....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
土人港バグアイにおいて、以上の六人――すなわち青年二人男児三人女児一人を、本国に送還したのであったが、その間目撃した異常な秘密については、今でさえも狂わんばかり....
決闘」より 著者:神西清
僕に言わせれば、もっとも確実直截な途は――強制だ。軍隊の手であの女を亭主の手許へ送還する。もし亭主が引き取らんと言ったら、徒刑場へ送るか、感化院へでも叩き込むん....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
れた麻布のウィルソンの家は、横浜税関の差押物件になり、当のウィルソンはアメリカへ送還された。パーマーはドイツへ帰るそうだし、山岸は損になることはしない男だから、....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
うフランスには居られ無いの。国事女探としてフランスの黒表に載って仕舞ったのよ。私送還されるのよ、西班牙へ。そして国元の西班牙へ返されたところで私に探偵を命令した....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
道主義を持っていた。牧師と教会には手をつけず、三千の尼僧は、きわめて鄭重に奥地へ送還させられた。スペイン人自身が、彼らにとって異教徒である将軍の騎士道に魅惑され....
撥陵遠征隊」より 著者:服部之総
開く手数さえ省けたというものだ。そしてお付合までに、問題のアベ・フェロンを本国に送還したが、彼はすぐさまポンジシェリィの布教団へ派遣されて、倍旧の戦闘的ジェスイ....