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「逆心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

逆心の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
あろうとして居ます。でもそういう責任や羈絆を感ずれば感ずる程また一方に家庭への反逆心も起ろうというもんです。はははは……人間なんて、殊に男なんて勝手なもんですな....
小田原陣」より 著者:菊池寛
に秀吉が駿府城に迎えられた時、率直な秀吉は馬から下るやずかずかと進み、信雄、家康逆心ありと聞く、立上がれ、一太刀参らうと、冗談半分に、一本、釘を打って居るのであ....
寛永相合傘」より 著者:林不忘
たのかと思うと、そうではない。 「なるほど。言わるるとおり乱れは乱れじゃが、ちと逆心《さかごころ》が見える。拙者の観るところ、どうも青江物《あおえもの》じゃな、....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
で、戦乱の世の月並で稀《めず》らしい事では無い。小田原は松田尾張、大道寺駿河等の逆心から関白方に亡ぼされたのであり、会津は蘆名の四天王と云われた平田松本佐瀬富田....
丹下左膳」より 著者:林不忘
ができるとなれば、ナニ、徳川も昔はじぶんと同格……という考えを起こして、ふと、反逆心が兆《きざ》さぬでもない。 それを防ぐために、二十年目ごとに、富を擁《よう....
南国太平記」より 著者:直木三十五
、根元の、元兇のと、久光公が、斉彬公を呪咀しておられるとでも申すのか。久光公に、逆心があるとでも申すのか? お由羅を残して、久光公を、何んの訳で斬るのか? 申し....
道なき道」より 著者:織田作之助
の恨みが、籠っていた。「津路式教授法」を不当に扱って来た世間というものに対する反逆心も含まれていた。そしてまた、寿子がもし天才だけで現在のようになったとすれば、....
頼朝の最後」より 著者:田中貢太郎
収めたが、朝雅はそれを遺恨に思って、牧の方に云ったので、牧の方は時政に畠山親子に逆心があると云って讒言した。 それは元久二年六月二十二日の微明であった。畠山六....
三国志」より 著者:吉川英治
めに着、誰のために禄を喰んでいたか」 「だまれ、我もと漢朝の臣、あに汝ごとき粗暴逆心の賊に心から随身なそうや。――愚かものめ!」 「うぬっ、その細首の髻を、この....
三国志」より 著者:吉川英治
の野望に附加して、強いて理由づけようとしておられるらしい。そういうお考え方もまた逆心といえる。借問す、貴下は、貴下の主家が衰えたら、曹操のように、たちまち主君の....
私本太平記」より 著者:吉川英治
と、在京武門の国々から届け出てきたその数は、何十通にもおよんでいた。 尊氏の逆心を証拠だてるにはこれ究竟なものである。ひと束にして僉議の席へもちだされた。 ....
黒田如水」より 著者:吉川英治
解せぬではないか。何となれば、御着の小寺もまた、村重と呼応して、現在、あきらかに逆心を示しておるものを、何で、官兵衛をさし向けて、今更、村重に意見を呈そうや」 ....