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逆戻
「逆戻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
逆戻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
それに走ったが最後、結局幽界の落伍者として、亡者扱いを受け、幾百|年、幾千|年の
逆戻りをせねばならぬ。俺達が受持っている以上、そち達に断じてそんな見苦しい真似わ....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
と経めぐって、西は博多まで行ったっけ。 何んだか伊勢が気になって、妙に急いで、
逆戻りにまた来た。…… 私が言ったただ一言、(人のおもちゃになるな。)と言った....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
探り試みたのであるが、がけの陰になって、暗さは暗し、路は悪し、灯は遠し、思切って
逆戻りにその饂飩屋を音訪れたのであった。 「御免なさい。」 と小村さんが優しい....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
し、ありそうな事だ。」 「はい、その提灯を霞の五番へ持って参じました、小按摩が、
逆戻りに。――(お桂|様。)うちのものは、皆お心安だてにお名を申して呼んでおりま....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
なりますまい。 青柳町だといった待て待て、どんな処に住ってるか行って見ようと、
逆戻りにもみじへ入ると、や、ぞろぞろと人が居る、通天門を潜って出ると、ばらばらと....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
態はまったく情ないものだった。ひどい疝痛に幾度も悩まされてそのためまた元へ完全に
逆戻りをした。先月までそんな状態だったが、先月僕はフェーリングに診てもらった。僕....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
が多くなったので、アスピリン〇・五|瓦をのんだ。今朝は寒気もなく、気温もいくらか
逆戻りして温くなったらしく、雨が降り出した。 ◯今朝、柴田氏を訪問の予定のところ....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
ころがその後古堀裁判医の鑑定によって死因は心臓麻痺と変ったため、今は全く出発点へ
逆戻りの形となったことを述べ、これに対し大寺警部は今も尚土居三津子を有力なる容疑....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
あった。 しかしそれでは脱脂綿について、星尾に対する嫌疑は、みどりのところから
逆戻りの形になった。みどりから盗んだ綿は、星尾の手に入り、それから豊乃の手にうつ....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
、反対に舳の縄をぐっと引いた。 二人掛りのが忽ち、片手に敗けて、出掛った船は、
逆戻りをした。 「あっ、和尚さん、お頼みだ。病人見舞に一足を争う処。臨終に間に合....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
です――」 で早速彼等は、十方舎の親爺の逮捕をとりあえず警官に任せて、大急ぎで
逆戻りをしました。そして間もなく、H駅の西へ少し出外れた轢死の現場へやって来たん....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に出逢っては赤児も同然、どうにも仕様がありません。こうして、おさんは化け物屋敷へ
逆戻り、お種も一緒に生け捕られてしまいました」 「成程ひどい奴ですね」と、わたし....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
勿論それによって、革紐がクルクル撚れてゆく。そして、それが極限に達すると、今度は
逆戻りしながら解けてゆくのだ。つまり、その廻転が十数回となく繰り返されるので、自....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
る分にはと、やはり速い巡航船の方をえらんだ……とわかった途端に、お前は流しの方へ
逆戻った。が、何分取締りがきびしくて、朦朧も許されず、浮かぬ顔をして、一里八銭見....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
った。 「あたしの家出が封鎖のためにオジャンになったと判れば、パパは封鎖賛成論に
逆戻りするかも知れないわ」 皮肉だけはつぶやいたが、しかし、たまたまセットに行....