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「逆立ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

逆立ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
田医師だったのである。丘田医師には違いないが、日頃の彼の温良なる風貌はなく、髪は逆立ち、顔面は蒼白となり、眼は血走り、ヌッとつき出した細い腕はワナワナと慄えてい....
白妖」より 著者:大阪圭吉
走りだした。 S字カーブの尻は、大きな角張ったC字カーブになっている。Lの字を逆立ちさせたような矢標のついた道路標識を越して、二十|米突も走った時だった。なに....
河明り」より 著者:岡本かの子
の間をちらちらすると、車全体が唸る生きものになって、広いアスファルトの道は面前に逆立ち、今まで眼にとまっていた榕樹の中の草葺きの家も、椰子林の中の足高の小屋も、....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
のように眼を瞑り、首を狂暴に振った。「ええ何でもして御覧に入れますとも。踊ろうと逆立ちしようと――」と立ち上って、波蘭輪舞のような※拍子を踏みながら、クルクル独....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
して、その背に登る。それから順々に這い登って、第七の最も小さい亀は第六の甲の上に逆立ちをする。全体の形はさながら小さい塔の如く、これを烏亀畳塔と名づける。 ま....
怪星ガン」より 著者:海野十三
ように、ぴくッとなり、棒立ちになってとびあがった。かれの頭髪は箒のように一本一本逆立ち、かれの目は、皿のように大きく見ひらかれている。 「あ、あ、あ、あ、あッ」....
火星探険」より 著者:海野十三
士の顔は、血がたれそうにまっ赤で、灰色の頭髪は風に吹かれる枯れすすきの原のように逆立ち、博士の両眼は皿のように大きく見開かれたままだった。 「界磁《かいじ》電圧....
太平洋雷撃戦隊」より 著者:海野十三
どどーン。どど、どどーン。 司令塔のやや後の海面に、真白な太い水柱がドッと逆立ちました。まだすこし遠すぎたようです。 「×艦はあわてているぞッ」 清川艦....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
は喘いで、白い舌を舐めずり、政治狂は、目が黄色に光り、主人はけらけらと笑った。皆逆立ちです。そして、お雪さんの言葉に激まされたように、ぐたぐたと肩腰をゆすって、....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
りとした手で、脈所をぎゅうと握られたほど、悚然とするのに、たちまち鼻が尖り、眉が逆立ち、額の皺が、ぴりぴりと蠢いて眼が血走る。…… 聞くどころか、これに怯えて....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ました。わたしの額には氷のような汗が大きいしずくとなって流れ、髪の毛は怖ろしさに逆立ちました。苛酷なセラピオン師は実に悪むべき涜神の行為を働いているように感じら....
絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
だ。 三、老遊女観覧車を買い切ること 並びにその観覧車逆立ちのこと 仮りにもし、それが画中の風物であるにしても、遠見の大観覧車と云う....
夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、何か君は?」 「うん、これは非常に奇抜な想像なんだが、さしずめ僕は、推摩居士に逆立ちをさせたいんだよ。それも掌を全部下ろさずに、指の根元で全身を支えるんだ」 ....
活人形」より 著者:泉鏡花
後へ飛込みたるその早さ消ゆるに似たり。 かれもこれも一瞬時、得三は眼血走り、髪逆立ちて駈込つ、猶予う色無く柱に凭れる被を被りし人形に、斬つけ突つけ、狂気のごと....
公園の花と毒蛾」より 著者:小川未明
見たでしょうか。半裸体の若い女が、手にかさを持って繩の上を渡るのや、はしごの頂で逆立ちをするのや、その他いろいろのものを見ました。しかし、それらは、べつに心に深....