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「逆臣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

逆臣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
姉川合戦」より 著者:菊池寛
まで、とにかく形式だけでも斯波の家臣となっていた。だから、織田から云えば、朝倉は逆臣の家であったわけだし、朝倉の方から云えば、織田は陪臣の家だと賤しんだ。 だ....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
繙いてみれば直ぐにわかる事である。遠く元弘三年の昔、九州随一の勤王家菊池武時は、逆臣北条探題、少弐大友等三千の大軍を一戦に蹴散らかさんと、手勢百五十騎を提げて、....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ずから位の差が付いている。善は君たるの品位を備えて臨んでいる。さながら幼い皇帝が逆臣の群れに囲まれているにも似ている。私たちの魂にはある品位がある。落ちぶれては....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
たがその目から涙がぼろぼろこぼれた。一円|紙幣がぬれては困ると千三は思った。 「逆臣尊氏に攻められて、天が下御衣の御袖乾く間も在さぬのじゃ」 「それでは……これ....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
《か》を去り実《じつ》に就《つ》くというご趣旨に反《そむ》く、違勅《いちょく》の逆臣《ぎゃくしん》なりなどいうこともあろう。世の中には実際この筆法《ひっぽう》を....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
在場所を調べるその謀議にもあずからせよう」 「黙れ!」と主税は怒声を上げた。 「逆臣! いや悪党!」 乱れた鬢髪、血走った眼、蒼白の顔色、土気色の口、そういう....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
満祐はこの城に籠って都の討っ手を引き受けたのであるが、結局は滅亡の悲運に陥って、逆臣の城は焚かれてしまった。その城址を誰も修理する者もないのみか、焼け残った本丸....
三国志」より 著者:吉川英治
ので、群臣も思わず眼をおおうた。 時に。 ただ一人、大音をあげて、 「待てっ逆臣っ。汝董卓、そも誰から大権をうけて、天を欺き、聖明の天子を、強いてひそかに廃....
三国志」より 著者:吉川英治
々お働きあるがよい」 「では、おゆるし下さるか」 「願うてもないことだ」 「必ず逆臣|董卓を殺して、朝廟を清めます」 玄徳も、関羽も、恩を謝して誓った。そして....
三国志」より 著者:吉川英治
あろう」 はらはらと、落涙されて、 「――朕が位に即いてから一日の平和もなく、逆臣のあとに逆臣が出て、董卓の大乱、李※の変と打ちつづき、ようやく都をさだめたと....
三国志」より 著者:吉川英治
りを私して、みだりに朝威をかさに振舞うもの、すなわち廟堂の鼠賊、天下のゆるさざる逆臣である。われ、いやしくも、遠祖|累代、漢室第一の直臣たり。天に代って、汝がご....
三国志」より 著者:吉川英治
さい。われわれ兄弟の父母の墳は、みな江北にあって江南にはありません。他日、朝廷の逆臣を排し、劉玄徳の君をして、真に漢朝を守り立てしめ、そして兄弟打揃うて故郷の父....
三国志」より 著者:吉川英治
、義を宇内に唱え、仁を布き、四百余年の基を建てられしも、末世現代にいたり、中央は逆臣の府、地方は乱賊の巣と化し、紊れに紊れ、百姓の塗炭は連年|歇まざる状態にある....
私本太平記」より 著者:吉川英治
人皇九十五代とは、とりも直さず、後醍醐帝の今の世をさす。 東魚とは、関東の逆臣北条。 しかし、帝の島隠れをいう――日ノ西天ニ没スルコト――も一年にすぎな....
黒田如水」より 著者:吉川英治
、官兵衛の天命を遠くから祈っていた。――そしていかに主君信長の軍がよく迅く伊丹の逆臣を攻め陥すかを千秋の思いで待っていた。 ところが、その信長の令は、意外にも....