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透き影
「透き影〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
透き影の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「源氏物語」より 著者:紫式部
労した様子で、夏の初めの薄絹の単衣《ひとえ》のような物を上から着て、隠された髪の
透き影のみごとそうな人を右近は見つけた。お気の毒であるとも、悲しいことであるとも....
「源氏物語」より 著者:紫式部
いると、そこには落ち着きのない若い女房たちが、あちらこちらの御簾のきわによって、
透き影に見えるのも、端のほうから見えるのも皆その人たちの派手な色の褄袖口ばかりで....
「源氏物語」より 著者:紫式部
思われる話の続きをさせて聞いた。落ちようとする月は明るく座敷の中を照らして、薫の
透き影は艶に御簾のあちらから見えた。 隣の室には奥へ寄って女王たちがすわってい....
「源氏物語」より 著者:紫式部
さが思われるような、落ち着いた高華な夫人の住居がここに営まれていた。美しい童女の
透き影の見えるのに声をかけて、中の君へ消息を取り次がせると、褥が出され、宇治時代....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
作者たちの錦繍のように経と緯との錯雑した作品。しかも綾羅のように揺曳する浮き紋や
透き影の、取れば消えそうでしかも厳として消えない陰影。こうしたものの、時代をへだ....