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「透彫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

透彫の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
式部小路」より 著者:泉鏡花
花ならん、しゃんと心なしのお太鼓結び。雪の襟脚、黒髪と水際立って、銀の平打の簪に透彫の紋所、撫子の露も垂れそう。後毛もない結立ての島田|髷、背高く見ゆる衣紋つき....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
を色で象嵌に透かして、片面へ、兎を走らす。……蓋は黄金無垢の雲の高彫に、千羽鶴を透彫にして、一方の波へ、毛彫の冴で、月の影を颯と映そうというのだそうですから。…....
増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
※以上を極彩色とし、軸部には全面に蝋色地、高蒔絵を施して、これに七宝入りの精巧な透彫金具を打ち、眼もさむるばかりに美しい。歴代の宝塔中、やはりこの二代将軍の宝塔....
霊廟」より 著者:永井荷風
で》るのを聞き得るようにも思う。また振返って階段の下なる敷石を隔てて網目のように透彫《すきぼり》のしてある朱塗の玉垣と整列した柱の形を望めば、ここに居並んだ諸国....
猪鹿蝶」より 著者:久生十蘭
聞きなさいよ。デッサンはちがうけど、帯はマアベルのゴブランで、帯止は沈香の花鏡の透彫りというのは、いったいどういうことなんでしょう……へんだわどころの話ですか。....
氷蔵の二階」より 著者:宮本百合子
|天鵞絨《ビロード》を敷きつめた、燭光の強い光の海に近頃流行のビーズ細工の袋や、透彫の飾ピンが、影もなく輝いている。彼女のすぐ耳の側で、若い娘の囁く声がした。 ....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
、大津や大阪あたりまで見られます。引戸や小引出の多いもので、しばしばその横桟には透彫を施します。つい先日までは鉄金具の引手で、ほとんど円形に近い肉太のものがあり....