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「這入り込む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

這入り込むの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
女の決闘」より 著者:太宰治
黙って並んで歩き出した。女房の方が道案内をする。その道筋は軌道を越して野原の方へ這入り込む。この道は暗緑色の草が殆ど土を隠す程茂っていて、その上に荷車の通った輪....
ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
と、拳骨《げんこつ》で戸を打ち破ることもある。下の級の安達という美少年の処なぞへ這入り込むのは、そういう晩であろう。荒日には外泊することもある。翌日帰って、しお....
琴のそら音」より 著者:夏目漱石
ら「へえ」と云う。へえでは埓《らち》があかん。構わず飛び上って、茶の間へつかつか這入り込む。見ると御母《おっか》さんが、今起き立の顔をして叮嚀《ていねい》に如鱗....
趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
見なければ誓ってこの町を去らずと決心した。しかし案内も乞《こ》わずに人の屋敷内に這入り込むのは盗賊の仕業《しわざ》だ。と云って案内を乞うて這入るのはなおいやだ。....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
何も疑ぐりはしませんのに、疑ぐると思うのが余程おかしい、夜夜中女ばかりの処へ男が這入り込むのは何うも訝しいと思っても宜かろうと思います」 國「お前はまアとんでも....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
這入って、自然科学や工学・技術学・の世界を貫き、他方では社会の生産関係との連関に這入り込むことによって、社会科学や特には経済学乃至政治学の世界を貫く、一つの根本....
女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
黙って並んで歩き出した。女房の方が道案内をする。その道筋は軌道を越して野原の方へ這入り込む。この道は暗緑色の草がほとんど土を隠す程茂っていて、その上に荷車の通っ....
それから」より 著者:夏目漱石
を聞こうと思ったが、兄は人の集る所へさえ出れば、何所へでも斯《かく》の如く平気に這入り込む程、世間の広い、又世間を自分の家《いえ》の様に心得ている男であるから、....