» 通じ

「通じ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

通じの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カルメン」より 著者:芥川竜之介
と云うことである。ダア以外の露西亜《ロシア》語を知らない僕は勿論十二箇国の言葉に通じたT君に翻訳して貰うほかはない。)それからトランプをまくって見た後《のち》、....
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
会的に殺していた。それから彼に一番親しい或年輩の骨董屋《こっとうや》は先妻の娘に通じていた。それから或弁護士は供託金を費消していた。それから或|篆刻家《てんこく....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
には、こういう軽蔑が潜んでいた。が、不幸にして近江屋平吉には、全然そういう意味が通じなかったものらしい。 「ははあ、やっぱりそういうものでございますかな。手前な....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ろう次第はない。」と、たしなめるように申しました。 その道理が童部《わらべ》に通じたと云うよりは、所詮この沙門と打ち合っても、勝てそうもないと思ったからでござ....
十円札」より 著者:芥川竜之介
のシイザアを教えていた。今も勿論|英吉利《イギリス》語を始め、いろいろの近代語に通じている。保吉はいつか粟野さんの Asino ――ではなかったかも知れない、が....
」より 著者:芥川竜之介
出した彼自身を叱ろうとした。が、この路は彼の家の裏門の前へ出るほかには、どこへも通じていない筈である。して見れば、――と思う刹那《せつな》に陳の耳には、その裏門....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
だ声で云いますには、『が、僕はまだ妻の誠実を疑わなかった。だから僕の心もちが妻に通じない点で、――通じない所か、むしろ憎悪を買っている点で、それだけ余計に僕は煩....
片恋」より 著者:芥川竜之介
、聞いていてつまらないものはない。 (そこで自分は、「それは当人以外に、面白さが通じないからだよ。」と云った。「じゃ小説に書くのにも、夢と色恋とはむずかしい訳だ....
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
、彼等の話している言葉は一言も僕にはわからなかった。(これは勿論僕自身の支那語に通じていない為である。しかし元来|長沙《ちょうさ》の言葉は北京《ペキン》官話に通....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
くでしょう。」 「そうだねえ。何も京大阪と云うんじゃあるまいし、――」 地理に通じない叔母の返事は、心細いくらい曖昧《あいまい》だった。それが何故《なぜ》か唐....
」より 著者:秋田滋
―こう思われてならないのでした。彼女はその身うちに何かしらわたくしの精神と一脈相通じるものを有っていたのであります。 彼女は、わたくしの魂が放った「おう」と呼....
初雪」より 著者:秋田滋
。間道が一条、柵のまえを通っていた。そこから三|粁離れたところを通っている街道に通じる道である。 ああ! 彼女にはいま、その頃のことが何もかも思い出されて来る....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
―――― 、一八二九年五月十日に死んだ。 研究の三期 ファラデーの研究は始終を通じて、実に四十四年の永きにわたる。すなわち一八一六年の生石灰の研究を振り出しに....
寡婦」より 著者:秋田滋
もいるようでした。その子はいつ見ても物思いに耽っておりました。そして、館から森へ通じている広い楡の並木路を、たッたひとりでいつまでもいつまでも、往ったり来たりし....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ことだ。ところが、イカバッドの切りひらいてゆかねばならぬ路は、田舎の浮気娘の心に通じていて、そのまわりには気まぐれや浮気の迷路があり、絶えず困難や障壁が次々とあ....