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通り筋
「通り筋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
通り筋の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「のんきな患者」より 著者:梶井基次郎
うの町なのであった。吉田の弟の店のあるところはその間でも比較的早くからできていた
通り筋で両側はそんな町らしい、いろんなものを商《あきな》う店が立ち並んでいた。 ....
「巡査辞職」より 著者:夢野久作
良《え》えのじゃが……ところで、それにしても怪訝《おか》しいのう。二人とも犯人の
通り筋に寝ておったのに、二人とも気付かなかったんか」 一知が深いタメ息をしいし....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
り場の方へ夜店を見にいくこともあれば、二人だけで暗い場末の街を歩いてみることや、
通り筋の喫茶店でお茶を呑むこともしばしばであった。葉子の家では以前町の大
通り筋に....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
《とが》の次第を幟に書き記した上に、その科《とが》をば高声に喚《よば》わり、また
通り筋の家々にては、暖簾《のれん》をはずして、平伏してこれを見るのが例であった。....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
赤い油だのが、何となく匂って来ると――昔を偲ぶ、――いや、宿のなごりとは申す条、
通り筋に、あらわな売色のかかる体裁は大に風俗を害しますわい、と言う。その右斜な二....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
神輿を荷うた白丁はじめ、立傘、市女笠持ちの人足など、頻りに気にしては空を視めた。
通り筋の、屋根に、廂に、しばしば鴉が鳴いたのである。 次第に数が増すと、まざま....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
友が見送っていると、外陣から廊下階段へ溢《あふ》れ出た善男善女が、その尼さんのお
通り筋に並んで、一様に頭を下げてかしこまる。 若い尼さんは、その跪《ひざまず》....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
台、ねり物。番数四十六番。町かずおよそ百三十余町。一の鳥居のまえへ詰《つ》め、お
通り筋は、星野山より半蔵御門へ入り、吹上竹橋御門、大下馬《おおげば》より常盤橋、....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
ていた。そうしてさらに珍しいことには、この貴い旅人の足が不具なので、足跡によって
通り筋のわかってしまうことをいとい、必ず雪を降らせてその跡を隠させる。それで跡隠....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
いう本のなかに、こういうことが書いてある。江戸は年々歳々の御触出しあるがゆえに、
通り筋と間筋は大方瓦葺きとなったが、はしばしにはたたき屋根が多い。風吹きに屋根板....