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通天
「通天〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
通天の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三四郎」より 著者:夏目漱石
ある。そうして晏如《あんじょ》としている。電車に取り巻かれながら、太平の空気を、
通天に呼吸してはばからない。このなかに入る者は、現世を知らないから不幸で、火宅《....
「わが町」より 著者:織田作之助
半時間も経ったろうか、他吉はどこで拾ったのか、もう客を乗せて夜の町を走っていた。
通天閣のライオンハミガキの広告燈が青く、青く、黄色く点滅するのが、ぼうっとかすん....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
傍を去って母屋の縁に腰かけた。
*
程明道の句に「道
通天地有形外」と云うのがある。梁川君の様な有象から無象に通う其「道」を不断に歩い....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
ころになると、そわそわとして、そして店を抜けだすのでした。それから、あの新世界の
通天閣の灯。ライオンハミガキの広告灯が赤になり青になり黄に変って点滅するあの南の....
「暗号数字」より 著者:海野十三
い新世界は、大阪市きっての娯楽地帯であった。そこにはパリのエッフェル塔を形どった
通天閣があり、その下には映画館、飲食店、旅館、ラジウム温泉などがぎっしり混んでい....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
発売元」の看板を掛けた。同じヤマコを張るなら、高目に張る方がよいと、つい鼻の先の
通天閣を横目に仰いで、二階建ての屋根の上にばかに大きく高く揚げたのだ。 そのよ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
見えますが、これから巣鴨へ抜けて、)先生、あの邸はね、私どもが居た池のふちから、
通天門と額を打った煉瓦の石の門を潜って、やはり紅葉の中を裏へ出ると、卯之吉という....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
水銀が熱によって膨張するごとく膨張した。彼は超人のごとく市中を見下した。天王寺の
通天閣が遙か下に見えるようになった。彼はどれほど大きくなるか推測することが出来な....
「わが町」より 著者:織田作之助
から半時間も経ったろうか、他吉はどこで拾ったのか、客を乗せて夜の町を走っていた。
通天閣のライオンハミガキの広告塔が青く、赤く、黄色く点滅するのがにじんで見えた。....