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「通客〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

通客の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
食魔」より 著者:岡本かの子
発揮できる料理の相手は、白痴か、子供なのではあるまいか。 しかし鼈四郎は夫人が通客であった場合を予想し、もしその眼で見られても恥しからぬよう、坂本の諸子川の諸....
絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
が小太鼓の代りに印伝の莨入れを打つと云った具合で、そのむかしお筆を繞り粋を競った通客共の遺品が、一つ一つ人形に添えられてあった。所が、杉江の眼が逸早く飛んだのは....
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
家《ぶけ》に縞物着用が公許されている。そうして、文化文政《ぶんかぶんせい》の遊士通客は縞縮緬《しまちりめん》を最も好んだ。『春告鳥』は「主女に対する客人のいで立....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
昔の船宿の船頭には、潮来節を上手にうたうものがありました。辰巳《たつみ》に遊ぶ通客は、潮来節の上手な船頭を択《えら》んで贔屓《ひいき》にし、引付けの船宿を持た....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
相当以上に持てている。村正といえば、相当の凄味《すごみ》のある名ではあるが、この通客はあんまり凄味のない村正で、諸国浪人や、新撰組あたりへ出入りのとも全く肌合い....
思い出す事など」より 著者:夏目漱石
う》で講演でもするように大きな声を出して得意であった。そうして下女が来ると、必ず通客《つうかく》めいた粋《いき》がりを連発した。それを隣坐敷《となりざしき》で聞....
野分」より 著者:夏目漱石
る心底《しんてい》がなければ成功せぬ。江戸風な町人はこの解脱法を心得ている。芸妓通客《げいぎつうかく》はこの解脱法を心得ている。西洋のいわゆる紳士《ゼントルマン....
丹下左膳」より 著者:林不忘
の目釘を湿《しめ》していた。 岡場所《おかばしょ》……といっても。 江戸の通客粋人が四畳半|裡《り》に浅酌低唱《せんしゃくていしょう》する、ここは辰巳《た....