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「通弁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

通弁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
と存じて居りました処が、先達《せんだっ》て私《わたくし》の宅へさる外国人が婦人と通弁が附いて三人でお出《いで》になりまして、それは粋《いき》な外国人で、靴を穿い....
」より 著者:島崎藤村
だ。二度目に南清を指《さ》して出掛けるまでには、実に彼は種々雑多なことをやった。通弁にも成り、学校の教員にも成り、新聞の通信員にも成り、貿易商とも成った。書家の....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
、適当な売り込み商の得られることもわかった。おぼつかないながらも用を達すぐらいの通弁は勤まるというものも出て来た。 やがて寛斎は安兵衛らと連れだって、一人の西....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の下の位置に一軒の休み茶屋を見いだす。半蔵もそこまで行って汗をふいた。偶然にも、通弁の男を連れ、荷物をつけた馬を茶屋の前に停めて、半蔵のそばへ来て足を休める一人....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
むためだ、本を読んでかれの長所を取りもってわが薬籠におさめればいい、それだけだ、通弁になって、日光の案内をしようという下劣な根性のものは明日から学校へくるな」 ....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
両人で私共は日本人で助けてと云っても向にゃア知れますまいねえ、こんな事と知ったら通弁の一人も雇って来れば好かったっけが、貴方お金がありますか」 山「金は釣に来た....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
内人はゴーであった。 酋長オンコッコは熟慮した後、その十平太と逢うことにした。通弁の役はゴーである。 「我らは東邦の君子国、日本という国の軍人でござる」まず十....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
のもこの緑地に違いない」ラシイヌは心でこう思ったので土人を無理に引っ捕らえ博士の通弁で質問した。 「はい逃げ込んで参りました」冷笑しながら土人は云った。 「そし....
地上」より 著者:島田清次郎
程大きい声であった。その大きい声の言葉をK氏の貧弱な乾からびたような声が日本語に通弁した。 「エス・クリストは学者ではなかった。エス・クリストは国家要路の大臣、....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
人の表情を見ても気に入っておらぬということが私たちにもよく分る。そしてベンケイの通弁で大体を聞くと、どうも、ずんぐり、むっくりしているのが客の気に入らないのだと....
瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
なく、予が飲食起臥の末に至るまで、力を尽しこれを扶け、また彼地に上陸したる後も、通弁その他、先生に依頼して便宜を得たること頗る多ければなり。 その年|閏五月五....
赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
国語で返事をするのさ。 「張さん、何て云ったんです?」 と、案内役の――だから通弁でもある張青年に質問すると、張青年は、中華民国流不得要領の笑い方をしながら ....
支那の思出」より 著者:国枝史郎
や、老婆の不潔なのにも驚かされたものだ。 私は、その大根漬売りの老人を相手に、通弁を通して話してみた。 「息子はあるかね?」 「有ります」 「孫は?」 「有り....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
る二十六日の能に御招き被下難有奉深謝候。西洋人も定めてよろこぶ事と存候。もっとも通弁を仕るのは少々閉口に候。あの番組のうちで一つも見たものも読んだものもありませ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
そういう具合に行かぬから、大王はネパール語、私はチベット語でブッダ・バッザラ師の通弁で自由にいろいろの話をして居りますと、大王は突然言葉を改めて言われますには、....