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通覧
「通覧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
通覧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「映画時代」より 著者:寺田寅彦
《ひなうた》を歌わせるのがあった。これを聞いているうちに自分はアメリカの黒奴史を
通覧させられるような気がした。 砂漠《さばく》でらくだがうずくまっていると飛行....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
方の中で最も秀でた代表的のもののみが挙げられ、そうしてこれら概念の発達を歴史的に
通覧することができるようになってくるのである。 以下に述べる宇宙の見方は、これ....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
ばなり。このゆえに政論の種類を知りその異同を弁ぜんと欲せば、まず政論の沿革変遷を
通覧せざるべからず、いたずらにその名称を見てその実相を察せざるときは、錯乱雑駁な....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
に再び書見に向った。――読みかけていた一書は蕃書取調所に命じて訳述させた海外事情
通覧である。 しかしその半頁までも読まない時だった。じいじいと怪しく灯ざしが鳴....
「物理学と感覚」より 著者:寺田寅彦
ら特殊物質の膨脹によった時代を経て今日の熱力学的の絶対温度に到着するまでの径路を
通覧すれば、ある時代に夢想だもできぬような考えが将来に起こりうる事は明らかである....
「相対性原理側面観」より 著者:寺田寅彦
インシュタインがこの理論を構成する際に歩んで来た思考上の道程を、かなりに誤らずに
通覧する事も必ずしも不可能ではないのである。不可能でないのみならずある程度までの....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
ろいろの要素表象が心に響くのではないが、しかし一句としてのまとまった感じは一句を
通覧した時に始めて成立するのであるから、物理的には同時でなくても心理的には「同時....
「踊る線条」より 著者:寺田寅彦
ただ一度見ただけでは到底はっきりした記憶などは残りようがない。しかし都合六編だけ
通覧したあとでの印象は、実に思いのほかにおもしろいものであったということである。....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
ればいいわけだが、一枚を選択するには骨が折れるだろう。 ところで絵画の価格表を
通覧するにまず目下、日常のテーブル、鏡台、蓄音機、コダスコープ、洋服、帽子、靴等....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
ればいいわけだが、一枚を選択するには骨が折れるだろう。 ところで絵画の価格表を
通覧するにまず目下、日常のテーブル、鏡台、蓄音機、コダスコープ、洋服、帽子、靴等....
「科学論」より 著者:戸坂潤
就いては、レーニンが巨細に分析し批判した処である(『唯物論と経験批判論』の全巻を
通覧)。 * 「科学の哲学」に就いては他にE・ゴブロー、G・ミヨ、A・ラランド、....
「「草野心平詩集」解説」より 著者:豊島与志雄
そうやたらに存在し得るものではない。 それからまた、心平さんのこれまでの詩業を
通覧しても、特殊なものがある。たいていの詩人には、その詩集を以て名づけられる何時....
「『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
内心怒りを発したが、それは無理である。 けれど、医師は本草綱目や動物書くらいは
通覧しているから、七面鳥の習性は知っていた。 中に、心利きたる医師がいて、将軍....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
いたい》を醸《かも》すに至れり。今これら浮世絵各時代の制作品を把《と》つてこれを
通覧するに、余は鈴木春信の板画によりて最も深き印象を与へられたり。 春信の板画....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
人これを評して、カントンには三百六十とおりの臭気ありという。はじめに市街の諸店を
通覧し、つぎに五百羅漢、道教寺院、仏教寺院、陳氏祖廟、富豪墓所等を一巡し、丘上な....