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通語
「通語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
通語の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
しまわぬ位だろうと言うと守宮そんなに言われると一言も出ぬ、しかし日本の売淫などの
通語にも女は面《つら》より床上手などと言って守宮にはまた守宮だけの腕前足前もあれ....
「五〇年代の文学とそこにある問題」より 著者:宮本百合子
部面が多様であるにかかわらず、他の一面ではこれまで社会各層がもたなかった互いの共
通語をもつようになってきている。労働者階級のファシズム反対という声と、学者たちが....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
理由から、無論根本的な無理があったのであって、哲学的言葉の国際的解決は、一般の普
通語の国際的な解決を俟つのでなければ地に就いたものになれないに決っているが、併し....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ないかね、横文字の……」 「へえ、洋学の方でございますか、左様でございます、華英
通語はこのあいだ差上げましたかしら……」 「うむ、あれは貰ったよ」 「では、築城....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
熱愛する。 例えばこの、美しく不潔で、巨大に醜い大街セバストポウル――巴里人の
通語では略して「セバスト」、憲兵が一般にシパルと鼻を突いて甘い巴里の体臭、各民族....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
つの新しい寝棺《ねかん》。その中には、当主であるべき例の淫乱の後家さん、白骨谷の
通語でいえば、イヤなおばさんの亡骸《なきがら》が、白布に覆われて、いとも静かに置....
「新女大学」より 著者:福沢諭吉
育の進歩に随て言葉の数も増加し、在昔学者社会に限りて用いたる漢語が今は俗間普通の
通語と為りしもの多き中にも、我輩の耳障《みみざわり》なるは子宮の文字なり。従前婦....
「旧藩情」より 著者:福沢諭吉
だんご》、様々《さまざま》の趣向《しゅこう》にて食《しょく》を足《た》す。これを
通語にて足《た》し扶持《ぶち》という。食物すでに足《た》るも衣服なかるべからず。....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
趣《おもむき》を添えたるが如くに見え、下等の民間においても、色は男の働きなどいう
通語を生じて、かつて憚《はばか》る所なきは、その由来、けだし一朝一夕のことにあら....
「ハイカラ考」より 著者:木村荘八
high neck というより伊達な、そして洋語そのものとしても意味の幅の広い
通語は、人が(主として若い女性)使っても、ハイカラ、或いはハイ・カラーは、もはや....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
倆もあまねく好劇家のあいだに認められて、似て非なるものを指して“二銭団洲”という
通語さえも出来たくらいであった。わたしもこの二銭団洲の芝居をしばしば見物した。 ....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
日常の生活も、ほぼ普通の日本人同様になり、ことに青少年の如きは言語も全然立派な普
通語になってしまって、奥羽の田舎の人々と話をするよりも余程わかりやすくなっており....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
ている仲間もこれを用向きだとは認めていなかったのである。それをなんらかの大切な交
通語の、間に取りまぜて使おうとする故に、外の者にはいよいよ解しにくく、また非常に....
「特殊部落の言語」より 著者:喜田貞吉
だそれが間違いであろうが、無かろうが、多数について行くのが便宜だという点から、普
通語に変えて行きたいと思うのである。 さきに「日本民族と言語」(一巻一号)を説....