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通辞
「通辞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
通辞の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
三年以前、阿媽港日記《あまかわにっき》と云う本を書いた、大村《おおむら》あたりの
通辞《つうじ》の名前も、甚内と云うのではなかったでしょうか? そのほか三条河原《....
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
、巳刻《みのこく》を少し回ったばかりだった。 が、顔馴染みの番頭に案内されて、
通辞、西善三郎の部屋へ通って見ると、昨日と同じように、良沢はもうとっくに来たと見....
「船医の立場」より 著者:菊池寛
先発隊で、大将ペリーはまだ来ていない。その上、漢語ばかりでなく、オランダ語を話す
通辞《つうじ》さえいないので、薪水《しんすい》積込《つみこ》みの応答にさえ困って....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
したが、双方の言葉がよく通じないので、要領を得ないことが多かった。 「奉行所から
通辞《つうじ》を頼んで来ればよかったな」と、半七は自分の不注意を悔んだ。 ハリ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
をするのは勿論ですが、係りの諸役人にもそれぞれに土産物をくれます。かのズウフラも
通辞役の人にくれたのを、その人が何かの都合で質に入れたというわけです。質物は預か....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
しこの当時、江戸に在住の異人は甚だ少数である。公使領事のほかには二、三の書記官や
通辞があるばかりで、アメリカは麻布の善福寺、フランスは三田の済海寺、オランダは伊....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
少数人であった。加藤弘之先生の直話に拠れば「自由」という訳字は、幕府の外国方英語
通辞の頭をしていた森山多吉郎という人が案出したのが最初であるという事であるが、文....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
た。 「いいわねえ、あなたのとこ、役者がくるのねえ。」 私は返事に困った。その
通辞さんが、廿万円の火災保険の最初の詐欺をしたのだ。その時分日本にはまだ保険事業....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
るに至ったが、当時は全く知る人のない秘められた宝庫だ。のみならず、船長畑中利平、
通辞今村善光らの手記によれば、この秘境は今日真珠の産地たるスールー海のどの地点で....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
みにかかっていた。平賀源内か、前野良沢かについて学ぼうか、それとも長崎へ行って、
通辞に従い、単語でも覚えようかなどと、そんなことを考えてもいた。 五百石の旗本....