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「連帯責任〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

連帯責任の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
僕は面会室の外へ出た時、何か従兄にすまなかったように感じた。が、それは僕等同志の連帯責任であるようにも感じた。僕はまた看守に案内され、寒さの身にしみる刑務所の廊....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
は我我の行為に何の拘束もないことであり、即ち神だの道徳だの或は又社会的習慣だのと連帯責任を負うことを潔しとしないものである。 又 自由は山巓《さんて....
野分」より 著者:夏目漱石
つ》が揺れる。道也はその頭を見ている。 「近頃の本は借金同様だ。信用のないものは連帯責任でないと出版が出来ない」 「本当につまらないわね。あんなに夜遅くまでかか....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
知るに足るもので、伝馬所に必要な宿駅の合印である。尾州藩関係の書類、木曾下四宿に連帯責任のある書付なぞになると、この仕分けがまた容易でなかった。いかに言っても、....
子供・子供・子供のモスクワ」より 著者:宮本百合子
出子だ。いざという場合はソヴェト国家がその陣営に加えられた幼い一員に対して社会的連帯責任を負う。「子供の家」は最後の網となって経済能力の弱い母の手から脱落しよう....
イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
連帯性の回避を意味する。何となれば論理の動力が存在にあってこそ論理が之を解明する連帯責任を有つのであるのに、反対に存在がもはや論理構成の動力を提供しなくて好いな....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ことによって初めて理論的となることが出来る。処で哲学の理論が政治的イデオロギーと連帯責任を有ったとすれば、哲学の理論が実践的・政治的・党派的・関心に動かされた階....
男…は疲れている」より 著者:宮本百合子
感じないもののない程、我々人間は、人間の小細工でこしらえすぎた過去の文化に対して連帯責任を持っているし、他面から考えれば、そんなことを、都会人らしい感傷と女々し....
ソヴェトに於ける「恋愛の自由」に就て」より 著者:宮本百合子
も或る点非常に機械的になってしまった。 個人個人の間の恋愛形態が社会にどれだけ連帯責任をもつかということよりはむしろ旧時代の恋愛および結婚生活が絶対のものであ....
新たな世界主義」より 著者:豊島与志雄
にある彼の姿もまた、虚偽のものではなかろう。他国にある華僑たちは、その相互間に、連帯責任と相互扶助との密接な連繋があるとしても、異境に悠々自適するその生活態度は....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
かった。あるいはまた、彼らは一つの観念をまねていた。力、喜悦、憐憫《れんびん》、連帯責任、社会主義、無政府主義、信仰、自由、などと。それが彼らの役割だった。最も....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
を閉ざしてしまった。町じゅうの者――仲間の精神的品位に関する事柄には、例によって連帯責任を帯びてる態度をとる、相当の人々は皆、この不謹慎な夫婦にたいして、一団と....
S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
ばすような教育が行われゝばいゝのです。社会人としての自覚のなかでは、なによりも、連帯責任の観念が大切な要素ですが、このことは、おそらく、学校にはいる前に既に家庭....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
は歴史を見てもあった例がないのですし、また、多数の人の共存する世の中は、みんなの連帯責任ですから、私たち個人個人が常に不平で愚痴ばかりこぼしていては決して良くは....
それから」より 著者:夏目漱石
るのだが、代助はまだ其所までには気が進んでいなかった。ただ早晩平岡から表向きに、連帯責任を強いられて、それを断わり切れない位なら、一層《いっそ》此方《こっち》か....